UFO - Phenomenon



![Strangers In the Night (Live) [Remastered] - UFO](http://ax.phobos.apple.com.edgesuite.net/ja_jp/images/web/linkmaker/badge_itunes-lrg.gif)
あれやこれやと聴いている内に何故かこういう流れになっていって、マイケル・シェンカーに辿り着いてしまうのもこれまた自分の趣味の偏りさ加減を表しているか。別に良いんだけどさ、そんなに万遍なく音楽聴けるワケじゃないし、好きなモノを何度も聴く方が音楽リスナーとしては理にかなっているワケで、たくさん聴いてりゃいいってもんじゃない。そんなことで、無意識に向かっていったマイケル・シェンカーがメジャーな世界に飛び出して行った最初のアルバムとなったUFO。
1974年にリリースされたUFOとしては3枚目のアルバムだけど、マイケル・シェンカーが加入してから最初のアルバムとなった一般的には名盤として語られる「Phenomenon」、個人的には特に名盤とは思わないけれど、重要な曲がいくつか入っているアルバムとして捉えている。だから故に名盤だよ、人に薦めることはあまりない。アルバムってのはやっぱり冒頭でガツンと来て、それからじっくりと様々な音を聞かせてくれるという傾向である方が良くて、冒頭にガツンがないとやっぱり名盤にはなかなかならない。名曲がいくつか入ってるアルバムを名盤とは言わないし。
そんな戯言はともかく、UFOの声と言えばフィル・モグの名前通りにモゴモゴした感じの抜け切らない歌声がバンドそのものの印象にもなっているし、そこにマイケル・シェンカーが参加したことで後の世代にはマイケル・シェンカーの名前のおかげで耳にする人の方が多いはず。自分もそうだ。それが故にUFOというバンドの本質はなかなか語られにくい部分があって、自分もどうしてもギターから聴いてしまうしさ、それで曲が面白いか?と言われるとなかなかそういう曲は多くない。「Doctor Doctor」や「Rock Bottom」みたいな名曲が入っているということで「Phenomenon」は名盤と言われるのだが、あくまでもその2曲にスポットが当たってしまう。「Rock Bottom」の奇跡的な楽曲クオリティとギタープレイについては正に神憑り、コレをマイケル・シェンカーは18歳の時にレコーディングしていると思うと更に神憑りとしか言えない。信じられないギターソロの構築美、リフメイカーとしてもその才能を発揮した楽曲のドライブ感、とにかく素晴らしい曲。
「Phenomenon」というアルバム、実はかなり多くのバラード調の聴かせる歌が多く、決してHRバンドというような体裁ではない。マイケル・シェンカーのギタープレイも曲に合わせるような抑えたソロが多く、メロディアスさはさすがなのだが、あくまでも歌ありきのソロなのでやや物足りない。ミュージシャン的にはそれで良いんだけど、今のリスナーにはね、うん。もっとHRなスタイルを押し出しても良かったアルバムだと思うけどな、そんなに歌唱力があるわけでもないのだから…と思う次第です。その他多数のブログや雑誌やレビューでは名盤扱いされているけど、自分が思うにはそんな感じ。でも、「Rock Bottom」がある以上、抑えるべき作品にはなってる。
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