Thin Lizzy - Still Dangerous


昔のHR/HMと呼ばれた音楽は良かったなぁと何となく思ってしまって…、ランディ・ローズという稀代のギタリストと言われるギターを聴いてても、そんなに凄いか?ってあるが、やっぱ魂入ってて心揺すぶられるからさ。そんで、ふと思ったのがThin Lizzyのフィル・リノット。いや、ゲイリー・ムーアも浮かんだけど、ちょいと前にゲイリー・ムーア書きまくったので、ちょっと先に進んで、いや、その前に戻ってThin Lizzy。ってもさ、やっぱ何かと好きなだけあって結構なアルバムを既にこのブログで書いている。んで、デラックス・エディション続きの「ライヴ・アンド・デンジャラス」にしようかとも思ったが、ちょいと芸がないので、同じ時期のライブアルバムってことで…。
「Still Dangerous: Live at the Tower Theater Philade」2009年の発掘ライブ音源だそうで、1977年10月20日のフィラデルフィアのライブを生々しく記録したもので、King Biscuit Flower Hourのラジオ放送用ライブ音源。故に昔から聴いた事ある人は聴いたことあるはずだし、そのスジでは有名な音のようだ。そんな背景はともかく、「ライヴ・アンド・デンジャラス」のちょいと前のライブ…、言い方を変えると真のライブアルバムな訳です。「ライヴ・アンド・デンジャラス」はオーバーダビングがかなり施されているから、生と言うものでも無いし…。それで、この生のライブを聴くと、もう凄いです。決してテクニカルでも無いしスーパーギタリストがいるワケでも無いのに、かっこ良い。バランス取れてるってのか、HR/HMとして無茶苦茶かっこ良い。一曲二曲聴いたくらいじゃThin Lizzyのかっこ良さってのはなかなか分からないんじゃないかな。ライブを通して聴いていると段々とバンドのかっこ良さに気づいてくるし、曲の深さにも感銘を覚えてくる。別に難しいことやってないし、至ってストレートR&Rだ。ただ、そのヘンの深さがアイルランドのシンガー、フィル・リノットなワケです。そして正にヨーロッパ的な展開や繊細なメロディ。
この時期以降のThin Lizzyのライブって割と荒っぽくなって来るけど、この「Still Dangerous: Live at the Tower Theater Philade」では忠実に演奏している感じで、それはもうライブがラジオで放送されることを分かっていての丁寧な演奏かもしれない。おかげで全盛期に成熟したライブを楽しめる。「ライヴ・アンド・デンジャラス」と比べればやや短い収録だし、生々しい音のライブって事で「Still Dangerous: Live at the Tower Theater Philade」に軍配が上がる。真実のライブってのは今の時代にこそ大きな意味合いを持つ。他にも「UK Tour 75」などの発掘ライブ音源がリリースされているThin Lizzyには、乱発多発しないながらも着実に食指をそそられるライブをリリースしていってほしいね。やっぱかっこ良いし。
- 関連記事
-
- Thin Lizzy - Live At The BBC
- Thin Lizzy - Still Dangerous
- Thin Lizzy - Thin Lizzy