東京事変 - 大発見
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東京事変 - 大発見 (2011)

大発見
空が鳴っている/女の子は誰でも
椎名林檎という衝撃的な歌手のデビューはひとつのムーブメントを巻き起こし、自分も結構ハマったなぁ…と1999年頃の話。世紀末に出てきたこのぶっ飛んだ少女が果たしてどのように進化していくのだろうかと楽しみだったが、なるほど結構意外な展開に進んでいるとも言えるしそんなに不可思議な方向でもなかったとも言える。当時の衝撃からしてみれば随分と丸くなったがそりゃ当たり前だろうと。結構思い入れはあったアーティストだったのでふと最近本屋さんで目にした椎名林檎嬢を見て懐かしいな、と東京事変の最新作を聴いてみた。
「大発見」。曲を聴いたりする前から相変わらずの言葉と日本語と文字に対する美意識の高さを感じることになる。ジャケットはともかく、タイトルからして「大発見」。まぁ、多分思い入れとか意図とか色々あるんだろうけど、再出発的な意味なのか、自分の中での新たな発見なのか音として新しい方向なのかよくわからんけど、それよりも曲目だよね、狂信的なのは。全て日本語7文字で完結する曲目の統一性。前からトータルアルバム時間55:55とか曲のタイトルを並べた時の絵としての美しさを追求してみたりとヘンなトコロにアーティスティックな狂信さが出ていたんだが、今回も健全。自分の生み出す作品にこだわりを徹底的に持つのはまだまだお仕事になってなくてアーティストである証拠。既に林檎嬢も30歳オーバーで子持ちでしょ?随分変わるだろうよ、世界観は。こないだ本屋で見かけたのはファッション雑誌に乗ってた林檎嬢。どこにも個性が見えない普通の女性でしかないのに歌を歌うとコレだし、全く変幻自在な女性だ。あまり着目されていないが、ここまで普通なのは森高千里以来じゃないか、っつうくらい普通。普通な見かけと才能は別ですが(笑)。
さて、「大発見」。一言で言えば、実に聴きやすい。馴染みのある世界ってのかな、無理してないっつうかいわゆるロック。ヘンな音にアプローチしていないから聴きにくさがないのかもしれない。東京事変ってより椎名林檎の世界に近いんじゃないかな。ただ、ややポップに寄ってる面は大きいかもしれないけど、ポップはポップで良いからね。逆の言い方すればとんがったロックが少ないって言うかね、物足りなさはあるがそのバランスこそが林檎嬢の得意技だし。英語の歌詞もすんなり入ってくるし、音の追求は天下一品のバンドメンバーがやってるし。相変わらずベースが凄いのは10年以上同じで、これこそ椎名林檎のバック、って音だ。
う~ん、ちょっと椎名林檎から離れてたから東京事変って最初から聴いてみようかなという気になった。ソロは聴くけどバンドは聴かなかったんでね、今回の融合聴いてるとやっぱりやりたかったバンドなんだから良いのかもな、などと思った。それにしてもファースト名盤「無罪モラトリアム」の後からはずっとボーカルが埋もれたように聴こえるミックスでアルバムを創っているのがちょいとマイナス点で、もうちょっと歌を出して欲しいんだけどな。しょうがないか、そのもうちょっと感こそが椎名林檎の手なのかもしれない。




椎名林檎という衝撃的な歌手のデビューはひとつのムーブメントを巻き起こし、自分も結構ハマったなぁ…と1999年頃の話。世紀末に出てきたこのぶっ飛んだ少女が果たしてどのように進化していくのだろうかと楽しみだったが、なるほど結構意外な展開に進んでいるとも言えるしそんなに不可思議な方向でもなかったとも言える。当時の衝撃からしてみれば随分と丸くなったがそりゃ当たり前だろうと。結構思い入れはあったアーティストだったのでふと最近本屋さんで目にした椎名林檎嬢を見て懐かしいな、と東京事変の最新作を聴いてみた。
「大発見」。曲を聴いたりする前から相変わらずの言葉と日本語と文字に対する美意識の高さを感じることになる。ジャケットはともかく、タイトルからして「大発見」。まぁ、多分思い入れとか意図とか色々あるんだろうけど、再出発的な意味なのか、自分の中での新たな発見なのか音として新しい方向なのかよくわからんけど、それよりも曲目だよね、狂信的なのは。全て日本語7文字で完結する曲目の統一性。前からトータルアルバム時間55:55とか曲のタイトルを並べた時の絵としての美しさを追求してみたりとヘンなトコロにアーティスティックな狂信さが出ていたんだが、今回も健全。自分の生み出す作品にこだわりを徹底的に持つのはまだまだお仕事になってなくてアーティストである証拠。既に林檎嬢も30歳オーバーで子持ちでしょ?随分変わるだろうよ、世界観は。こないだ本屋で見かけたのはファッション雑誌に乗ってた林檎嬢。どこにも個性が見えない普通の女性でしかないのに歌を歌うとコレだし、全く変幻自在な女性だ。あまり着目されていないが、ここまで普通なのは森高千里以来じゃないか、っつうくらい普通。普通な見かけと才能は別ですが(笑)。
さて、「大発見」。一言で言えば、実に聴きやすい。馴染みのある世界ってのかな、無理してないっつうかいわゆるロック。ヘンな音にアプローチしていないから聴きにくさがないのかもしれない。東京事変ってより椎名林檎の世界に近いんじゃないかな。ただ、ややポップに寄ってる面は大きいかもしれないけど、ポップはポップで良いからね。逆の言い方すればとんがったロックが少ないって言うかね、物足りなさはあるがそのバランスこそが林檎嬢の得意技だし。英語の歌詞もすんなり入ってくるし、音の追求は天下一品のバンドメンバーがやってるし。相変わらずベースが凄いのは10年以上同じで、これこそ椎名林檎のバック、って音だ。
う~ん、ちょっと椎名林檎から離れてたから東京事変って最初から聴いてみようかなという気になった。ソロは聴くけどバンドは聴かなかったんでね、今回の融合聴いてるとやっぱりやりたかったバンドなんだから良いのかもな、などと思った。それにしてもファースト名盤「無罪モラトリアム」の後からはずっとボーカルが埋もれたように聴こえるミックスでアルバムを創っているのがちょいとマイナス点で、もうちょっと歌を出して欲しいんだけどな。しょうがないか、そのもうちょっと感こそが椎名林檎の手なのかもしれない。
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