Led Zeppelin - Led Zeppelin II



アメリカにとってベトナム戦争が最も激化していた1969年、正にロックの世界も激変していたが中でもベトナム遠征に行く兵士達の志気を上げる曲として、言い方を変えるとベトナム戦争に向かう兵士のファンファーレとして流される音楽のひとつにレッド・ツェッペリンの「胸いっぱいの愛を」がある。ご存じ1969年にリリースされたセカンドアルバム
ファーストアルバム
アナログ時代はここまでがA面で、しっかりと片面が終わるという曲の並べ方もよく出来ている。そして次からはB面となるが、正直レコードの場合はどちらの面からかけても初っ端の曲がしっかりしているし、片面づつで完成された曲構成になっているのでその辺も狙いが深い。
ギター小僧ならば必ずコピーしたことのあるお決まりのリフ「Heartbreaker」はコピーしてみるとその音遣いの単純さに気付くが、これまで誰一人としてこんなリフを考えついたヤツはいないワケで、しかもこのギターソロ…、単独でいきなり曲をぶった切ってのギターソロなんてあり得るか?そう思うくらいインパクトの強い曲のアレンジはペイジならではの才能で、このパターンをパクった後世のバンドは実に多い。そして流れるようなギターソロも…とにかくギター小僧にとってはたまらないこの曲、教科書中の教科書だろう(笑)。そしてこの曲が終わると誰もが脳裏に焼き付いているだろう「Living Loving Maid」の最初の歌詞「 With a purple umbrella and a fifty cent hat」が流れてくる…この辺の絶妙なアルバムとしての曲の繋ぎ方はもう最高。曲そのものは可愛いものだけど、実はギターの重ね方なんかも凄く凝ってるという侮れない一曲だが、これを聞いているとエアロスミスってのはこの曲の拡大解釈バンドなのかななどと思ってしまう(笑)。続いての「Ramble On」はまたしてもアコースティックギターと歌うベースの絡みとボンゾのパーカシッヴなサウンドでナマの美しさを魅せるツェッペリンの懐の深さ。今度はプラントはこの優しい曲調の中で最初から野獣のようにハードに歌い上げるギャップがこれもまた素晴らしく、一貫したジョンジーのベースラインが曲を引っ張っていてバンドのメンバー全員の才能がこれでもかとばかりに迸っている姿が聴いていて心地良い。ペイジはと言えば、細かいオブリガードフレーズや後半部においての美しい裏メロなどとかなり芸の細かい部分が聴いてとれるので気付かなかった方はお試しを…。ツェッペリンってバンドはでかい音で聴けば聴くほど色々な音が聞こえてくることが多くて何度聞いても新鮮みのある音があるのだ。極端に言えばボンゾのドラムのきしみ具合まで聞こえてくる程だったりする…。これは三枚目のアルバムでの話だけどね。そしてそのボンゾのテーマ曲「Moby Dick」だが、映画「狂熱のライブ」でその模様は印象付けられているんだけど、曲そのもののリフがかなり格好良くてそれだけで曲になるだろうっていうものをここでサラリと使ってしまうという贅沢さも才能の成せる業。ドロップチューニングで実はあのリフとソロを一緒に弾くってなかなか難しかったりするんだけどね。そしてアルバムの最後を飾るのはこれも古い曲からの流用だけど「Bring It On Home」だ。ここではプラントのハープが初っ端から流れ、その昔サニー・ボーイ・ウィリアムソン
1973年5月5日フロリダのタンパでライブを行ったが、その際には当時の単一公演としては過去最多となる56,800人を集めた歴史的記録更新したライブとなったようだ。今から遡ること33年。う~ん、凄いバンドだ。久々にこのセカンドアルバム
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