The Corrs - In Blue

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The Corrs - In Blue (2000)
In Blue イン・ブルー・スペシャル・エディション
In Blue - The Corrs In Blue Best of The Corrs - The Corrs Best of The Corrs

 ポップと民族系の融合ってのは昔からある手法だし、ポップもロックも何かの融合なんだから何があってもおかしくないけど、それを聴きやすい形、且つ独創的な聴かせ方をさせるってのがミュージシャンの力量。本能というか本質的に才能がある人達はそういう事を考えないでもオリジナルな音世界を自分の心のままに追求していけば良いのだろうけど、そうではなくて努力型のミュージシャンやプロデューサーには融合型の目利きが必要。それでも才能必要なんだけどさ。まぁ、そう考えると様々なアーティストの才能ってのがわかってくるんだが、その実オリジナルな世界を自分の中から創り上げる人ってのは凄く少ないことに気づくだろう。今、パッと思いつくのはPrinceくらいかな。

 さてさて、ポップとケルトの融合という試みは随分と前からあるが、もっとも顕著で且つ憎めない、そして受け入れられやすい要素がルックスにも備わっていたという意味でアメリカ進出に成功したThe Corrs。もちろんアイルランドの出身兄妹バンドなのでね、それも話題になったけどさ。出てきてからすぐに聴いてたのでリアルに好きだったな。日本公演は残念ながら行かなかったのだが、それだけが悔やまれる。生で観たかったなぁ。

 2000年にリリースされて大ヒットとなったThe Corrsで一番売れたアルバムが「In Blue」。アルバム的に「In Blue」が一番かと言われるとそうでもない気がするけど、やっぱりよく作られているっていうのが第一印象。ポップで軽快で心地良くて…、そして強みはここぞと云う時の殺しフレーズにケルト旋律を使うこと。これで皆ハッとするんだな。カントリー慣れしているアメリカ人にも演歌慣れしている日本人にも耳慣れない旋律だから。でも根っこは同じような民族的な土着臭のする旋律だからさ、好まれるんだ。それをこの美人三姉妹がメインで演奏しているんだからそりゃ話題にもなるし成功もする。DVD見てるととんでもない努力家さん達の集まりなので全然不思議はないんだけど、全てを売りにしてここまで来たっていうのが強み。

 そういう背景なしに「In Blue」を聴くと…、一体何がベースになってこういう音楽が作れるんだろうか?と思う。ポップとケルトの融合だけでは作れない、そこにはオリジナルな個性と独創性が真ん中にある。その上で融合ワザも使っているというとんでもなく才能溢れる作り方をしているワケだ。流行を取り入れた音でもないしさ。ロックエッセンスももちろんあったりして…、だからこそU2のボノやロン・ウッドなんかも交流があるワケだ。単に♂♀の意味ではなくって(笑)。「In Blue」が出てからもう10年か…、またThe Corrsとして活動してくれるのをちょっと願いたいけどねぇ。そういえばアンドレア・コアーがソロアルバム「Lifelines 」をリリースするようで、これも楽しみなアルバムだ。

Lifelines: Special Edition



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フレ
Posted byフレ

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