National Health - National Health
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National Health - National Health (1978)

National Health
Of Queues and Cures
今の季節の英国とか凄く気持良さそうだなぁ…とふと考えてしまった。緑に包まれた景色の中で牧歌的に過ごす一日…、何とも想像するだけで楽しいものだ。まぁ、ロンドンでは無理だろうけど、ちょっと離れた所にでも行ってみたいものだなぁと空想するだけでも楽しい。さてさて、如何にも英国然とした音楽性とユーモアとウィットを持ちあわせているシーンこそがカンタベリー。70年代には栄華を誇ったカンタベリーシーンのロックはジャズロックともカンタベリーロックとも呼ばれ、一般のプログレとはかなり異なる方向に進んでマニアを喜ばせたものだ。今でも根強い人気があることに変わりはないのだが、シーンの音楽そのものがどういう風に進化していって今現在どうなっているのかはよく知らない。いくつものバンドが復活して来日公演したりDVD出したりしてるけどそれが今のシーンとも思えないしね、その因子はどうしたのかね?その内ちょっと調べてみようかな。
カンタベリーシーンの代表バンドとして挙げられるのがSoft MachineとHatfield & The Northなんじゃなかろうかと勝手に思っているのだが、この二つしか知らないって人は多分いなくて、この二つ知ってると他のもだいたい知ってるだろうからあまり有名無名に意味はないね。多少売れたかどうかってくらいか。あぁ、そういう意味ではMike Oldfieldが一番有名か。まぁ、いいや、その辺は歴史のお話になってしまうので…。
1978年にリリースされたNational Healthのファーストアルバム「National Health」。ってもHatfield & The Northのベースが変わっただけというバンド形態ではあるので、ほぼ延長線上の音楽世界と考えて良いんじゃないかな。実際似ているし、それに大してどこがどう進化したとか変わったとか言えるほどに精通していないので大きな声では言えないが、ポップなメロディが影を潜めてより純然とジャズロック感が強くなったかな。女性スキャットの歌なんてHenry CowとかSlapp Happyの流れ入ってきてるし。リチャード・シンクレアの代わりにニール・マーレイってのがな、ある意味この後の仕事を考えると凄いものがある。はい、ニール・マーレイってあの人です。後にHR/HMで名を馳せるVOWWOWにも参加してた人ですからね。もっともNational Healthの中ではそれほど発言権を持っていたワケじゃないだろうが。その証拠にベースが目立つラインってのはそんなに多くはない。それよりもアルバム中4曲しか入っていないというほとんどジャムセッションと楽曲の複雑な組曲、組み合わせで仕上げられている音楽をきちんとこなしている才能が素晴らしい。単にHR/HMミュージシャンではなかったってことです。
そのNational Health、聴きやすい。音も軽めで曲もそれほど難解じゃないし心地良く楽しめるんじゃないかな。この辺の世界って畑違いだけどザッパに通じるものがあって、生まれも育ちも国も全然違うのに傾向値として似た方向に進むミュージシャンってのはあるもんだと感動する。世界のアチコチで同じこと考えてる奴等がいるんですね。それにしても「National Health」という作品、ゲスト陣も豪華なので様々な楽器の音が入ってきているのがカラフル。ムーグやハモンドからフルート、クラリネットまで激しく登場してくるので飽きることなく音の広がりを堪能できる。集中して聴いているとこれほどに多彩なサウンドをどうやったら構築できていくのだろうかと感心する。譜面でやってるとも思えないし、誰かが完璧に構成を作っているとも思えないので即興性の高い演奏を切り取っているハズなのだよな。それでいてこのキメ具合とかフレージングの応酬って、どんだけ?みたいな。ともすればフュージョンに進んでいく時もあれば思い切りモダンなジャズの時もある…、全く楽しいバンドだ。そして「National Health」は間違いなくカンタベリーシーンの作品の中でも傑作の部類、どこかでは集大成とも書かれていたが確かになぁと思う。それくらいの作品だね。




今の季節の英国とか凄く気持良さそうだなぁ…とふと考えてしまった。緑に包まれた景色の中で牧歌的に過ごす一日…、何とも想像するだけで楽しいものだ。まぁ、ロンドンでは無理だろうけど、ちょっと離れた所にでも行ってみたいものだなぁと空想するだけでも楽しい。さてさて、如何にも英国然とした音楽性とユーモアとウィットを持ちあわせているシーンこそがカンタベリー。70年代には栄華を誇ったカンタベリーシーンのロックはジャズロックともカンタベリーロックとも呼ばれ、一般のプログレとはかなり異なる方向に進んでマニアを喜ばせたものだ。今でも根強い人気があることに変わりはないのだが、シーンの音楽そのものがどういう風に進化していって今現在どうなっているのかはよく知らない。いくつものバンドが復活して来日公演したりDVD出したりしてるけどそれが今のシーンとも思えないしね、その因子はどうしたのかね?その内ちょっと調べてみようかな。
カンタベリーシーンの代表バンドとして挙げられるのがSoft MachineとHatfield & The Northなんじゃなかろうかと勝手に思っているのだが、この二つしか知らないって人は多分いなくて、この二つ知ってると他のもだいたい知ってるだろうからあまり有名無名に意味はないね。多少売れたかどうかってくらいか。あぁ、そういう意味ではMike Oldfieldが一番有名か。まぁ、いいや、その辺は歴史のお話になってしまうので…。
1978年にリリースされたNational Healthのファーストアルバム「National Health」。ってもHatfield & The Northのベースが変わっただけというバンド形態ではあるので、ほぼ延長線上の音楽世界と考えて良いんじゃないかな。実際似ているし、それに大してどこがどう進化したとか変わったとか言えるほどに精通していないので大きな声では言えないが、ポップなメロディが影を潜めてより純然とジャズロック感が強くなったかな。女性スキャットの歌なんてHenry CowとかSlapp Happyの流れ入ってきてるし。リチャード・シンクレアの代わりにニール・マーレイってのがな、ある意味この後の仕事を考えると凄いものがある。はい、ニール・マーレイってあの人です。後にHR/HMで名を馳せるVOWWOWにも参加してた人ですからね。もっともNational Healthの中ではそれほど発言権を持っていたワケじゃないだろうが。その証拠にベースが目立つラインってのはそんなに多くはない。それよりもアルバム中4曲しか入っていないというほとんどジャムセッションと楽曲の複雑な組曲、組み合わせで仕上げられている音楽をきちんとこなしている才能が素晴らしい。単にHR/HMミュージシャンではなかったってことです。
そのNational Health、聴きやすい。音も軽めで曲もそれほど難解じゃないし心地良く楽しめるんじゃないかな。この辺の世界って畑違いだけどザッパに通じるものがあって、生まれも育ちも国も全然違うのに傾向値として似た方向に進むミュージシャンってのはあるもんだと感動する。世界のアチコチで同じこと考えてる奴等がいるんですね。それにしても「National Health」という作品、ゲスト陣も豪華なので様々な楽器の音が入ってきているのがカラフル。ムーグやハモンドからフルート、クラリネットまで激しく登場してくるので飽きることなく音の広がりを堪能できる。集中して聴いているとこれほどに多彩なサウンドをどうやったら構築できていくのだろうかと感心する。譜面でやってるとも思えないし、誰かが完璧に構成を作っているとも思えないので即興性の高い演奏を切り取っているハズなのだよな。それでいてこのキメ具合とかフレージングの応酬って、どんだけ?みたいな。ともすればフュージョンに進んでいく時もあれば思い切りモダンなジャズの時もある…、全く楽しいバンドだ。そして「National Health」は間違いなくカンタベリーシーンの作品の中でも傑作の部類、どこかでは集大成とも書かれていたが確かになぁと思う。それくらいの作品だね。
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