Family - Entertainment

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Family - Entertainment (1969)
Entertainment Music in a Doll's House

 意図せずして徐々に英国B級的なバンドが続出している気がするのはいつものことか。結局その辺が一番自分にマッチしている部分なのかもしれないし、割と意識して聴いていたジャンルってのもあるからか。まぁ、それでもメジャーな部類をいくつか立て続けに書いていこうかな、なんて。単にマイナーものはもう一通り書き切ってしまっているので発掘音源系になっちゃうんだよね。それもまた人気なさそうなので、とりあえずこの辺も…。

 ファミリーってバンドはジョン・ウェットンが参加したことがあるバンドとして知られていたりするけど、実際にそれはかなり終盤の話で、そもそもはごった煮英国ロックの時代の始まりでもある1960年代終盤に出てきたバンドなのだ。だから別にハードロックでもブルースロックでもなく、何かのジャンルに属せる音でもない。その辺がなかなか聴きにくいと言うかとっつきにくいバンドのひとつになっている面も否めないんだが、ボーカルのロジャー・チャップマンの名はかなり知られているのではないだろうか?凄い迫力のボーカルだからなぁ。聴いてみると印象は、もしかしたらウッドストックでのジョー・コッカーってな感じかも(笑)。ビブラートって言うのかシャウトってのか、とにかく個性的な歌声で一世を風靡したものだ。

 1969年にリリースされたセカンドアルバム「Entertainment」ではその歌声も満喫できることながら、更にファミリーってバンドの初期のサイケデリックでもあり英国らしい実験的なロックもあり、更に多種多様な楽器をも用いたごった煮ロックが頼もしい。それでいて決してマイナーに甘んじることもなくしっかりとポップな聞かせ方をしているし、特にベースのラインが面白いね。基本チャップマンとホイットニーのバンドなんだけど、目立つのはそうでもなかったりするのも頼もしい。ジャケット見てもさ、何これ?って感じの喜劇的なアート。どんなバンドかってのはともかく、言い方変えると、サーカスを見ているようなバンド。深いよ~♪



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フレ
Posted byフレ

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K平  
今だと手に入れるのも容易ですが

当時は苦労しました。FAMILYで一番最初に買ったのが FAMILY ENTERTAINMENTでした。その後順不同で集め続けていたものの 昭和50年の時点で、MUSIC IN A DOLL'S HOUSEとOLD SONGS, NEW SONGSの二枚を見つけられず、手詰まり状態になっておりました。
しかし、昭和50年にちょうど この二枚を持ってる男に巡り会ったのです。聴かせてもらって 数週間後に「ずっと探してた二枚で、よかったら譲ってもらえないか?」と持ちかけたら「あまり聴いてないから いいよ」と快諾してくれました。その後、この内のOLD SONGS~をレコード店で見かけたことは無く、まさにONE IN A MILLIONでした。個人的に好きなのは「FEARLESS」と「ANYWAY」です。

2011/03/10 (Thu) 20:29 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>K平さん

「Old Songs~」は自分もLPを見ることはまずなかったですねぇ。
他のはまだボロボロで見たりレア盤屋で見たりしましたけど、結構大変でした。
もっとも時代がかなり後なので再発LPなどで結構攻めれたのが助かりましたが。
ファミリーで一番聴いたのって…、多分ファーストな気がする…。

2011/03/10 (Thu) 22:16 | EDIT | REPLY |   
茶  

ファミリーをヘヴィ・ローテーションで聴いていたのはもう20年以上昔でしたね。すでにその時点で、また20年も前の音を聴いていたってことですわ(笑)。
といっても頻繁だったのは、Ⅰの MUSIC IN A DOLL'S HOUSE と ⅡのENTERTAINMENT です。時代を反映したサイケ風味なのですが、ビートルズにもストーンズにもフロイドにもフーにもない品格のある泥臭さがたまらんかったです♪トラフィックが近い雰囲気だったかな♪
で、気がつくと特に印象に残っているのが HOW-HI-THE-LI と FACE IN THE CLOUD です。二曲とも当時ベース&ヴァイオリン担当だったリック・グレッチの曲なんです。前者はなんともフィルムのネガを覗いたようなひんやりとした感触が気持ち良く、ソプラノ・サックスが渋い音を響かせていました。後者は雲海を下に望むような神秘的なムードで、当時流行したシタールビヨ~ンビヨ~ンのナンバーではビートルズの NORWEGIAN WOOD と双璧な名曲です♪無理にインド風なメロディにしていないところが良いです♪曲名は忘れてしまいましたが、やはりシタールが素敵なアラビア風のインスト曲も良かったな~♪
もちろんチャップマンの羊声はインパクト強かったですが、グレッチがメイン・ヴォーカルの曲なので(笑)。ってゆうか、この二曲のメイン・ヴォーカルがチャップマンなんだと思い込んでいました(笑笑)。
それにしても、これだけ素晴らしい曲を書いたグレッチがブラインド・フェイスでは一番地味なメンバーなんだから、正真正銘のスーパー・バンドだったんですね♪

2011/06/16 (Thu) 02:19 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>茶さん

泥臭い英国な歌声の持ち主ってそんなに多くないので貴重な存在ですよね。
一度聴くと耳に残る歌声ってのもやはり個性。
頼もしいバンドです。

2011/06/18 (Sat) 19:35 | EDIT | REPLY |   

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