Colosseum II - Strange New Fresh

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Colosseum II - ストレンジ・ニュー・フレッシュ (1976)
ストレンジ・ニュー・フレッシュ~エクスパンデッド・ヴァージョン(紙ジャケット仕様) ウォー・ダンス(紙ジャケット仕様)

 ゲイリー・ムーアのキャリアの中では音楽的にはかなり異色でありながらも、以降のキャリアに大きく影響を及ぼすバンドとしてのColoseum IIへの参加。最初のColoseum IIはもちろんColoseumの続編バンド…ってもドラムのジョン・ハインズマンだけがそれを引きずっていたが、それが故にColoseum IIというバンドだ。まぁ、目指すべき音楽性はロックとジャズの融合という辺りだったようで、ややチグハグな雰囲気が漂うところが面白い。

 1976年にリリースしたファーストアルバム「ストレンジ・ニュー・フレッシュ」は多分かなりの気合を入れて革新的な音を目指していたのだろうというのが分かる作品。一般的にはそれほど知名度は無いものの、音を聴くと時代を先んじて行こうとしているのがよく分かるんだな。単にその方向性は鍵盤奏者のドン・エイリーがグイグイと進めている音の線だろう。ん?いや、奇しくもですね、ここでちょっと前にブログ上で展開していた路線でもあったロックフュージョン路線と被るんですよ。下手したらゲイリー・ムーアだってジェフ・ベックみたいなのは弾けただろうから、入れ替わっていてもおかしくない頃にシーンの中でキャリア形成していたんですね。「ストレンジ・ニュー・フレッシュ」の2曲目なんてベックのやってた「迷信」にも似た雰囲気あるし。まぁ、そんなのよりもベースはニール・マーレイで、これがまたこれまで聴いたことのあるニール・マーレイのプレイではまったく聴くことの無かったフレージングのファンキーなベースだったりして驚くんです。よくこれだけ弾けてクロスオーヴァー方面に進まなかったものだ。

 そして肝心のゲイリー・ムーアだが…、やっぱり器用に様々な曲の展開と曲調の中で雰囲気を合わせて弾いているというトコロか。自分自身が新たな音楽を作り上げていると云うような弾き方ではない感じなので、その辺は他のメンバーの方が野心的かな。だからと言ってゲイリー・ムーアの才能が云々という話ではなくて、こういうサウンドの中でギターの占める役割って何だろう?ってのを悩んだんじゃないかな。それにしては以降のアルバムでもちゃんと参加しているんだから不思議なものだ。まぁ、ファーストアルバムだからまだこれからってのはあったのかもしれない。音的にはこれまでベックの「Blow By Blow」くらいでしか聴けることのなかった作風の音なので、興味深いでしょ。テクニックは凄いし、何が弱かったかってのはよく分からんが、どこか聴き続けていこうという音じゃぁない。

 そんなバンドでも、後々にゲイリー・ムーアと絡むことになっていくニール・マーレイとドン・エイリーとの出会いは貴重な財産になったであろうバンドとは推測できる。



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フレ
Posted byフレ

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jamken  

こんばんは、jamkenといいます。JAZZROCKフリークの私にはこの記事は刺激が強すぎました。コラシアムⅡは2ndと3rdは聞いていたのですが、1stは初めて聞きました。これは「買い」ですね。
 コラシアムⅡは今でも時々聞いているサウンドです。無性に聞きたくなるときがあります。

2011/02/21 (Mon) 21:03 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>jamkenさん

いや~、いつも多岐に渡るアーティストのブログ、拝見してますよ~♪
気になるバンドとかって、どうしてもある程度揃えて聴きたくなっちゃうんですよね。んで、また発見、みたいな(笑)。

2011/02/24 (Thu) 21:52 | EDIT | REPLY |   

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