カルメン・マキ - 真夜中詩集

3 Comments
カルメン・マキ - 真夜中詩集 - ろうそくの消えるまで - (1969)
真夜中詩集 - ろうそくの消えるまで - BEST&CULT

 寺山修司監修によるアーティストと言えばやはりカルメン・マキを思い出す。どうしてもハードロックバリバリのOZ時代が一番記憶に残ってて、大好きな時期なんだけど、その前に名前を聴いたのはやはり「時には母のない子のように」という暗い暗い歌だった。OZ時代と同一人物とはとても思わなかったので、え?あのカルメン・マキなの?と思って驚いてしまったもんね。そんな時代のカルメン・マキの作品集「真夜中詩集 - ろうそくの消えるまで -」です。

 「真夜中詩集 - ろうそくの消えるまで -」では寺山修司色が強くてカルメン・マキはその絵の上を歩んでいるという感じではあるけど、1969年という時代の成せる技でしかない、このアングラ色の強い赤裸々であるものの妙に絵的なアルバム。普通に聴くにはあまりにも暗いというか赤裸々というか作り上げられたというか40年もの月日が流れてしまった今聴くにはあまりにも前時代的。だからと言って作品の価値自体には全く変わりはなくて今でも純粋に純情に輝いている世界。人間ってこんなもんだよな、っていう暗さというか昭和の時代、1969年という時代を反映している。歌詞にも音にもセリフにも。そしてカルメン・マキというどこかシュールで幻想的な少女に対する憧れもピュアなままに反映しているから美しい。

 聴いたことある人はわかるんだろうけど、聴いたことのない人にはどんな世界?って思うのかも。バンドとかロックとかどうでも良くて、ムード歌謡的な側面ながらもあまりにも聴いていて恥ずかしくなるくらい赤裸々な歌詞、そして印象的な歌詞、響きやすい歌詞。真面目に追っていると分かりすぎる部分とカルメン・マキという人そのものじゃないかと思うような面もあって辛くなる。特にセリフ部分はね…。

 ハードロック時代は割と色々漁ったんだけど、その前の時代ってあまり追求してなくてさ、久々に流れで聴いたんだけど、他にも何枚かアルバム出てたりベスト盤「BEST&CULT」が出てたりするんだよね。カルメン・マキ好きなのに聴いてないや、自分。いかんなぁ…と思ってはいるもののこの世界に手を出すのはちょっと時間かかりそうだ。それよりも最近のジャズなマキさんの方が先かな、と思ってる。これだけキャリアが長くなってくると追いかける方もなかなか大変です。



関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 3

There are no comments yet.
風呂井戸  

 驚きました。いまもカルメン・マキは活動中なんですね、知らなかった。
 ”時には母のない子のように”という曲はもう忘れていましたけど、今ここに聴いてみると胸が締め付けられるような懐かしさです。この後彼女はジャニス・ジョプリンに心酔してしまうことは知ってましたが・・・・・。あの1969年といえば、伝説のウッドストックですね。ジャニスも頑張っていました。
 とにもかくにも・・・・懐かしさでいっぱいです。

2010/10/20 (Wed) 20:18 | EDIT | REPLY |   
zagan  
同時代

なぜか藤圭子を連想してしまうんですが・・・
デビュー年が一緒だからかな?
暗夜行路路線だったから?

ん~~~?

2010/10/21 (Thu) 17:47 | EDIT | REPLY |   
フレ  

>風呂井戸さん
マキさん、今はもうジャズシンガーとして結構数多くのライブやってますよ。
自分的には懐かしいという感覚はないんですけど、やはり古臭さから時代を感じます…。

>zaganさん
ん~、藤圭子っつうと近藤真彦を連想してしまうのは…、いや、なんでもないです(笑)。

2010/10/23 (Sat) 23:34 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply