Maria Muldaur - Maria Muldaur

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Maria Muldaur - Maria Muldaur (1973)
オールド・タイム・レイディ ポテリィ・パイ
Heart Sings Love Songs of Bob Dylan Naughty Naughty Bawdy & Blue

 エイモス・ギャレットという名のおかげで随分と懐かしい響きの音と歌声を持つアルバムに出会えてきた。もう1960年代後半からシーンで活躍していたというマリア・マルダーという女性が1973年にリリースしたソロとしては初めてのアルバム「オールド・タイム・レイディ」にエイモス・ギャレットはおろか、ライ・クーダーやドクター・ジョンなどなども参加しており、バターフィールドのベターデイズとほぼ同時期の作品なので同じくエイモス・ギャレットというギタリストを聴けるんだけどさ、これがまた渋いんだな。マリア・マルダーってのはジェフ・マルダーと元々夫婦で活動していたけど離婚しましたってことで、最初のソロアルバムらしい。バターフィールドのアルバムにも参加しているので離婚前の作品がベターデイズで離婚後がこのソロアルバム「オールド・タイム・レイディ」なんだろうな、なんて勝手に思ってますが。

 1973年リリースの「オールド・タイム・レイディ」。最初はさ、どういう音なのかな~とワクワクしててさ、昔だったらレコード買ってきてターンテーブルに乗せるまでの楽しみっていう感じ。ああいう感じのワクワク感って良いよね。デジタル時代になってからはそんなにないんだけどさ…、だって何でも手軽に聴けちゃうしさ。探してる時は何か、宝探しみたいにデータの嵐だけだし(笑)。ま、そういうのも含めてアナログの良さ♪いや、結局デジタルで聴いてるんだが…。

 昔だったらレコードに針を落として…と云う気分で聴いてみた「オールド・タイム・レイディ」だけど、いや、こういう世界か…。ブルースとかっつうか、アメリカのラグタイムっつうのかブルーグラスっつうのかカントリーっつうのかそういう軽やかで親しみのある、無理することのない自然な音色と歌声でリラックスして聴けるサウンド。そりゃライ・クーダーもドクター・ジョンも名を連ねるハズだわ。当時凄くヒットした「真夜中のオアシス」っつう曲も入っているってことでマリア・マルダーの名は一躍メジャーに躍り出たらしいけど、こういう音だったらアメリカ人好きだもんな。今でもアメリカ人ってのは結局カントリーフレイバーが入っていると国民的に受けるってのはテイラー・スウィフトなんかでも立証されてるしさ。

 しかしこの「オールド・タイム・レイディ」は心地良いなぁ…。好きかキライかで言ったら好きな部類。ただ、じっくりと何度も聴く部類の好きではなくって音が流れていたら好きだなと思う部類。気持ち良いから。こういうアメリカの音ってのはサラリと聴けるのが多くて良いよね。じっくり聴くのはじっくり聴かないとわからない音だからじっくり聴くんだよ、というヒネたスタンスがあるので(笑)。いや、そんなことは元より、この「」の軽さとリラックス感は他の国では絶対に出てこないアメリカ独自の音世界。しかもマリア・マルダーって無茶苦茶歌巧いし可愛らしい声だから全て許されるってトコあるもん。それでいてWikiに出てた写真を見たら凄く失望してしまったのだが…。

 うん、気を取り直して、「オールド・タイム・レイディ」の改めてこの軽さと乾いた質感は楽器がどうのとかギターがどうのとか云うものではなくって音楽的に好きなやつが集まって楽しんでる姿そのままというアルバムですね。



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フレ
Posted byフレ

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