Liv Moon - Covers ~Scream As A Woman~


ちょこっとCD屋さんを覗いてみてメタルらしいコーナーを見ると必ず面展開されているLiv Moonの新作?新作っつうかカバー集「COVERS~Scream As A Woman~」いや、ジャケットはメタルコーナーの中にあれば目を惹き付けるものだし、それこそ宝塚上がりっていう知名度らしきもの…っても宝塚という知名度なだけで本人の知名度ではないワケだが、前作「DOUBLE MOON」で話題を振りまいてのデビューだったにもかかわらずその内容は実にお粗末なものだったという評価が下され、その起死回生の意味を含めてのカバー集「COVERS~Scream As A Woman~」だろうと推測しているが評判は如何に。
何つうのかね、歌が上手いのとかこういうのを歌っていきたい、とかゴシックメタルやナイトウィッシュが好みだってのは分かるが、アーティストってのは好きなものを真似するもんじゃなくて自分の音や歌を追求してオリジナリティを出しながら認められていく過程が必要で、単なる歌手になるならそれこそ歌ってりゃいいだけだからあまり我を出しすぎる必要はなくて、とクダクダと書きたくなる。前作「DOUBLE MOON」の名声失墜から「COVERS~Scream As A Woman~」による技量の巧さを打ち出したという試み、どうかね?
曲目:
Wuthering Heights
Call Me
Child In Time
Like A Prayer
Gimme Gimme Gimme(A Man After Midght)
The Show Must Go On
Lascia Chio Pianga
まぁ、ここに来るロックファンなら大体知ってる曲だろうから興味は湧くだろう。正直言ってKate Bushの「嵐が丘」は見事なカバーで、本人に成り切っているとも云える出来映えだが、どこにも個性はなく巧いという一言だけでねぇ…。ブロンディの「Call Me」は流石にゴシックメタル風味のアレンジしてあるので曲としてはストリングスも入ってゴージャスに仕上がってるけど今度は歌が弱いのが出ちゃった感じ。別に悪くないけど、ちと何かが足りない、多分ロック魂。そして大胆にも御大Deep Purpleの「Child In Time」ですが、バックを演奏している人間達の方が楽しんでるんじゃないか、って感じ。中盤のあのキメのあたりからは思い切りゴシックメタル風味+ストリングスを強めていくけど本人の歌の出番なんて当然少ないし。一体どうしたいんだ?単にアレンジを楽しむなら聴いても良いけど、Liv Moonというのはどうすんだよ、ヲイ!ってのが強い。そして無茶苦茶な選曲は続き、マドンナの「Like A Prayer」もやっぱりバックのメタル音に負けてる気がするなぁ。しかしこの曲やっぱり良いわ、って事に改めて気づいた。そしてABBA、うん。んで、フレディの「The Show Must Go On」だが、これももう触るところ無しのオリジナルの復刻に等しい仕上がりで、それだったらフレディ聴くよ、その方が力強くて気合入るもん。Liv Moonも確かに上手く歌いこなしているからそれはもう見事だ。最後はこれクラシックの曲かな?凄い。ぴったりハマってて流石にこういうのは才能を思い切り発散している見事な出来映え。やっぱロックが難しいのだろうか?
まぁ、そんな感じで凄いっちゃぁ凄いんだが、一体どうしたいのかね?売り方が悪いのかなぁ…。勿体無いとは思うもののそんなに長くリスナーは待ってくれないと思うんだがね。そういえば一度オフィシャルのLiv Moonのブログサイト覗いた事あるけど結構普通に素直に仕事してます~みたいな感じで興醒めしてしまった。もちろん人間だからそれでいいけど、人間性売るよりも音楽売ってくれた方が良いよ…と。
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