Magma - Attahk

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Magma - Attahk (1978)
ウルゴンとゴルゴ~アターク ライヴ
Attahk Attahk Magma Live

 フランスのイメージってのは結構緩やか華やかのどかな風景でしかなくって、多分それは中世ヨーロッパの印象が強いからだろうけど、70年代のフランスのロックシーンを聴くとそういう印象とは大きく異なるサウンドも多く聴けるんだから、絶対自分のイメージ違いなのだろう(笑)。実際自分でフランス…パリとかその他も含めて行った時には特にロックにゆかりのあるようなトコロには行かないし、そんなの気にもしなかった。ロンドンの場合は全てロック漬けだったが(笑)。

 そんなおフランスのイメージを最もぶち壊してくれたバンドがご存知Magmaです。Boozと一緒にやりましたってのも全然不思議はないくらいにこの両者は似た性質を持っていると感じている…のは自分だけ?言葉では言い表せないんだけど、普通じゃない感覚的なところが相通じるんだよね、MagmaとBooz。独特の世界観を映し出すのも共通だし、それがまた骨太で全然おフランスじゃないワケさ(笑)。

 そのMagmaが1978年にリリースしたヤニック・トップ在籍時のもしかしたらすごく聴きやすい「ウルゴンとゴルゴ~アターク」です。何が聴きやすいって、えらくファンキーにベースが唸ってあのMagmaコーラスが被さってくるから、っていうだけなんだが…、結局Magmaの世界観じゃないか、ってことに落ち着く(笑)。ジャケットはもちろんギーガーの作品で、まだあそこまでオドロオドロしい世界だけで生きていない頃だ。映画「エイリアン」の前だからか?どっちも同じ顔してるけど邦題では「ウルゴンとゴルゴ」ってなってる善悪の二者を描写しているとか…。ま、それよりも音を聴いているとですね、とにかくヤニック・トップのベースだけが強烈に耳に入ってくるという代物で、それと相変わらずの合唱コーラスワークが際立ってます。それでいて全く隙のない演奏が繰り広げられているという余りにも円熟した時期のMagmaの作品で、いとも簡単にやってのけているくらいの才能の豊かさによるこの余裕感。凄く聴き辛いはずなのに凄く聴きやすい矛盾。大作が無いのがやや残念だけど、これはこれでそういうアルバムなんだから良しとすべしか。

 Magma聴いたことない人いたら是非聴いてみると面白いと思う。ただ、入り方間違えるとかなり悲惨だし、ロックンロールを期待してはいけないのと、どっちかっつうとオペラ的喜劇的コメディ的感覚で入れないとダメかな…。あ、でも中期クリムゾン好きなら多分大丈夫でしょ♪






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フレ
Posted byフレ

Comments 3

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yeszanmai  
あの

ヤニック・トップ参加してません。。。ベースはギ・ドラクロワという人です。エアー・ベースとアース・ベースの二役。本当はツインベースで録音したかったようですが。

2011/04/17 (Sun) 04:25 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>yeszanmaiさん

あ、ご指摘ありがとうございます。
ヤニック・トップじゃなかったっけ??と確認…。
しかしこのクラスのベーシストってそんなにたくさんいるんですねぇ。

2011/04/19 (Tue) 19:12 | EDIT | REPLY |   
yeszanmai  

コバイア名しか記されておらず(しかもベースは二人分)、長い間誰なのかは謎でした。
フランスのマグマ本の記述や直前のツアーに参加していたところから
二人のうちひとりはドラクロワだろうということでしたが、
ヴァンデのインタヴューによれば結局ドラクロワひとりだったということです。

>しかしこのクラスのベーシストってそんなにたくさんいるんですねぇ。

そうですね。
マグマにおいてはやはりトップとパガノッティが双璧。
あと現メンバーのフィリペ・ブソネ。
オーディションを含めて、ヴァンデの指導が相当厳しかったものと推測されます。

フランスではトップに憧れて、というベーシストが多いと聞きます。
仏人ではありませんが、ビル・ラズウェルもトップに影響を受けたと語っています。

2011/04/22 (Fri) 14:07 | EDIT | REPLY |   

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