Savoy Brown - Getting The Point

英国三大ブルースバンドと呼ばれるフリートウッド・マック、チキン・シャック、続けてサヴォイ・ブラウンが挙げられる。そういう意味ではピーター・グリーン、ジェレミー・スペンサー、スタン・ウェッブに並び表されるのはキム・シモンズだね。本来の意味でのファーストアルバムは別にあるが、結局メンバー全員総入れ替えってなってるし、その脱退したメンバーは後のフォガットというブギバンドを結成することになる。今回それはおいといて。そのサヴォイ・ブラウンの実質上のファーストアルバムとなる「Getting The Point」
で、中味はどうかと言うと…、これまた渋いモロのブルースで悪く言えば全くオリジナリティがない…とは言わないけど、いや、もちろんいくつかの楽曲に於いては凄く個性的なリズムやリフだったりするけど、基本的なトコではモロのままなんだよね。それともちろんギタリスト的には凄くタメになるし、絶対コピーしてフレーズを確認すべきアルバムなのでその辺はオススメしたい。聴いているとこの時期の英国ブルースを志す若者達からの絶対の支持者はフレディ・キングなんだなとヒシヒシと感じるくらいにそれらしいフレーズが散りばめられている。ま、BBキング的なトコもあるけど、やっぱフレディ・キングの影響は大きい。その辺は凄く素直に聴けるトコだけど、聴いていて物足りない。何がって…なんでこんなに早くフェイドアウトしちゃうんだろ?って曲が多くて、もっともっと弾きまくって感動させてくれれば良いのに、この辺がクラプトンとのこだわりの違いなのかな。凄く良いフレーズをビシバシ決めてるけど熱いバトルにはならなくて、それが英国的で面白いと言えば面白いし、本場ブルースを好きな人からすると物足りない。その背景に、この1968年リリースという時代だからまだ3分間ポップスの概念も残っていて、売れるためには短めの曲を…ってことでフェイドアウトでメンバーが納得してたとしたらちょっとなぁ、魂売ってるかなぁと深読み。
ちょっと意地汚く見てる面はあるけど、サウンドと内容はモロ黒人ブルースのまんまなので興味深い。が、やっぱりどこか何か土着ブルースとは大きく異なっている、って感じるのは偏見か。もっともっといっぱい聴かないとダメかもしれん、うん。
- 関連記事
-
- Black Cat Bones - Bared Wired Sandwich
- Savoy Brown - Getting The Point
- Chicken Shack - 40 Blue Fingers, Freshly Packed and Ready to Serve