The Tangent - Music That Died Alone

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The Tangent : Music That Died Alone (2003)

Music That Died Alone Place in the Queue (Bonus CD) (Spec) (Dig)

 スーパーバンド的な位置付けになるのか…、どうやら鍵盤奏者のソロアルバムとして企画してメンツを集めていたらしいんだけど、集まってきたのがThe Flower Kingsの面々3人とどういうわけだかVan Der Graaf GeneratorのSax奏者、デヴィッド・ジャクソン。一体どんなん?って気になってもちろん手を出してみるワケですよ。

2003年にリリースされた「Music That Died Alone」という最初のアルバムの一曲目からして70年代プログレへのオマージュとばかりの音が詰め込まれている。ただし、どれもこれも最新の楽器によって演奏されて録音されているから音色は全く新しい音。それでも今風のとは音が違うから面白い。Yes的な側面にVDGGの…というかDavid Jacksonのサックスが吹き込まれることでどこかジャジーで凶暴なイメージを植えつけたり…、それでも基本的には演奏テクニックが優れているが故にフュージョン的な軽快な演奏になってみたり…、あ、これ全部最初の26分位の組曲の中での話。その後はカンタベリーへの望郷というシチュエーションが明確にタイトルに表され、往年のHatfieldやCaravanと言ったカンタベリー代表バンドの楽曲へのオマージュが始まる…。

 凄いなぁ、この突き抜け感も。聴き漁って聴きまくって分析しまくってチャレンジしてブラッシュアップして出来上がったんだろうな。レコーディングの音色も追求しているし、歌メロの構成なんかもしっかりと練られてらしくされている。やや軽快でポップなメロディ…つぶやくに相応しいんだけどどこかジャジーで、浮遊感漂うセンス。期待して聴いたら期待通りに聴けた珍しい事例。これはもうプロだわ。演奏がどうのっていうよりもプロデュース側の成果ってのがありありとわかるもん。

 ただこの手の音って何回か聴くかっていうとやっぱりそれほど聴かないんだよね。どうしてもオリジナルに行くからさ。ただ、The Tangentの場合は楽曲そのものと音が良いので、BGM的に…いや、プログレ扱いだけど邪魔にならない音なので流しておきやすいんだよね。だから、そういう爽やか感という意味で面白いかも。んで、楽器に触れるような人は「何これ?」とびっくりするっていうかさ、そういう音とも云える。無性に心地良く聞けるからさ…。



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フレ
Posted byフレ

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