Fleetwood Mac - Live At The BBC

60年代後期にイギリスではブルースが空前の大ブーム(?)となり、ブルースを基調としたありとあらゆるバンドが続々とシーンに登場してきた。ジョン・メイオールやアレクシス・コーナーのところの卒業生とも言うべきメンバーが中心となり、その周辺の仲間を集めて結成されたバンドは実に数多い。ストーンズもその辺からスタートしているし、フリーは典型的な例でもある。あ、クリームもか。時代的には67年頃となるが先のジミヘンもイギリスに渡ってきてムーブメントに火を付けた面もある。
BBC音源に拘るつもりもなかったけど、あまり聴いてなかったのでちょっとマジメに聴いてみようって事で手を伸ばしたのがフリートウッド・マックの「Live At The BBC」
さて、このBBC音源はデビュー直後からピーター・グリーンの在籍していたギリギリの70年夏頃までの音を捉えていてなかなか聞き物。改めてピーター・グリーンがエルモア・ジェイムズばりのギター弾きってのを実感した。スライドを使うだけでなく、トーンも凄くそっくりでフレーズよりもそういう音の出し方がエルモア・ジェイムズばり。でもこれってジェレミー・スペンサーなのかな?後にサンタナのカバーで有名となる「Black Magic Woman」が収録されていないのは物足りないけど「Oh Well」はそんなピーター・グリーンのブルースギターバンドとは思えない曲で凄く浮いてて突出した楽曲で面白い。全体的にはディスク1よりもディスク2の方がよりブルージー且つオリジナリティがあって良い。一部、後のメンバーとなるクリスティン・パーフェクトも歌で参加しているのでハッとするけど、まぁ、後の奥様ですからね。この辺のブリティッシュブルースバンド連中の人間関係もちょっと面白いところ。
英国ロック好きからすれば初期のフリートウッド・マックは大変面白いバンドだけど、バンドの人気は後期の方に焦点が集まり、それこそが良かった事だろうと思う。しかし、仙人ピーター・グリーンにとってはなかなか良い思い出のないバンドになってるのかな。その後の彼のソロ作品を聴くとこれもまた違うよなぁと思うけど。
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