We Are The Fallen - Tear The World Down
1. Bury Me Alive
2. Burn
3. Paradigm
4. Don't Leave Me Behind
5. Sleep Well, My Angel
6. Through Hell
7. I Will Stay
8. Without You
9. St. John
10. I Am Only One
11. Tear The World Down


「Tear the World Down」を「ん?」って思って見たらなんと最初期のEvanesecenceのリーダーだった人物が新たに組んだバンドってことで、バンド名もWe Are The FallenってEvanescenceのファーストアルバム「Fallen」そのものを引っ掛けているし、このWe Are The Fallenは元Evanescenceのメンバーが3人も揃っていて、しかもボーカリストはあのアメリカン・アイドルのファイナリストにまで登ってきた歌姫を入れているので話題満点。音的にもEvanescenceのファンを裏切ることなく、ボーカルのカーリー姫もしっかりとEvanescence好きなのかエイミー嬢の影を歩んでいるが、実際の楽曲そのものはEvanescenceよりもかなり進化した形になっていて、こういうのってアメリカ強いなぁ…って思う。「Tear the World Down」ではヨーロッパのゴシックメタル的要素をたっぷりと取り入れて、エッセンスは完全にユーロ的に仕上げてきている。ところがそこにアメリカ独特のパワフルさを持ち込んでいるから最強のメタル的エッセンスが詰め込まれている。ユーロ圏だとどうしても美的センスを優先する部分が出てくるからこのパワフルさってのは犠牲になることも多くてね。Lacuna Coilなんて凄くパワフルなんだろうけど、やっぱりアメリカの弾け具合まではなかなか辿り着けないし。そんなことを軽く打破してユーロ的な方向性を選択した新ゴシックメタルバンドの登場、ってとこだろう。
「新」って付けてるのはねぇ…、全く細かい点で凄く進化しているから。オーケストレーションやストリングス、鍵盤やシンフォニックさはもちろん入っているけど、プラスパワフルなメタルさ加減ってのが突き抜けている感じだもん。Evanescenceだってもう十年くらい前の話だし、そりゃ進化してるよ。いきなりものすごいレベル感でシーンに登場しているもん。アメリカで売れるかどうかっていうのはちょっとわからんけど、アメリカン・アイドルの話題があるからちょっとはイケるだろう、そして音的には本格的なゴシックメタルファンは好きだろうし、普通のメタルファンからしてもこれだけのパワーを聴かせられれば少なくともNightwish好きのファンには聴かれるだろうし、上手く美味しいところ持っていってる。もちろん演奏力やナルシスト具合もあるが。
このアメリカン・アイドルファイナリストのカーリー姫、さすがに上手い。ライブでどんだけかっこ良さが出せるかってのはあるけど、声も歌も流石。こんなバンドに入って歌う事を想定していたかどうか知らないけど、結構似合ってると思う。賛否両論ながらも、自分的には相当お気に入りになったバンドです。こうして音楽は進化していくのだ。
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