Roxy Music - Siren
1. Love Is the Drug
2. End of the Line
3. Sentimental Fool
4. Whirlwind
5. She Sells
6. Could It Happen to Me?
7. Both Ends Burning
8. Nightingale
9. Just Another High

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ロック好きやポップス好きという枠を超えて、またヒプノシスやキーフ、ロジャー・ディーンなどと言う英国ロックに不可欠なアートワークメイカーも飛び越えて、圧倒的に世間的にもマニア的にも話題的にもそのジャケットのインパクトが認められている素晴らしき作品「Siren」。このアルバムを語る時に必ず最初に言われるのが、ジェリー・ホールの美しさとブライアン・フェリーとミック・ジャガーの恋愛競争。そんな浮世話も話題に花を添えているのも事実だが、このアルバムのジャケットの美しさは群を抜いている。色合いもジェリー・ホールも全て。人魚ってホントにいるんだよな、と思うようなセンスが素晴らしい。
そして「Siren」はもうひとつ重要な要素もあって、これがRoxy Musicの第一期最終作品だった、ということだ。まぁ、解散ってことだね。それでいてこのクォリティの作品ってんだから恐ろしい。自分的に言うとですね、これまでRoxy Musicと言うバンドは何度も挑戦してアルバムを聞きながら少しづつ納得していったっていう歴史があったんですよ。それはイーノ時代からの作品もそうで、少しづつ少しづつ理解しようと、ね。まぁ、イーノ時代は何となくそういう方向性なんだろうな、ってかうらいにはわかってきていて、実は解散後の「Avalon」に至るまで何度も聴いてはいたんだけど、全然耳に入ってこなくて好みじゃなかったんだよね。だから世でどうしてそんなに騒がれるのかわからなかったし、まぁ、そういう世界もあるわな、ってくらいにしか認識してなかったもん。
ただ、Roxy Musicから排出されたメンバーってかなりアチコチに顔出してつながっていっててさ、もちろんプログレ畑から流入してきた人も多いし…、エディ・ジョプソンにしてもジョン・ウェットンにしてもフィル・マンザネラにしてもプログレ畑で名前の出てくる人じゃない?まぁ、ブライアン・フェリーですらクリムゾン関連で名前が出てくるワケでして…、そうするとどこかにRoxy Musicってのを理解しておかなければいけないセンスってのがあるんだろう、と。それがわからなくてさ、アカンな、なんて(笑)。
そんで、ここのところキッチュなポップ、ヘンなセンスのロック、ってのを聴いている中でMetroのデカダンさが出てきたのでやっぱRoxy Musicだろうな…、なんてことで、ちと自分でもあまり乗り気でないながら手を伸ばして…、どうせなら綺麗なのがいいな、ってことで「Siren」です。聴く意欲にはなるんですよ、このジャケットは。もっとも、他のアルバムのジャケットもそれぞれクセがあるので面白いんだが…。はい、それで、「Love Is Drug」は言わずもがな、とにかく全曲こんなにクールでデカダンで、ハイセンスで音が良くて、時代を先取ったサウンドってのに驚きます。ブライアン・フェリーの歌や声ってのは全然好みじゃないけど、音作りという面では最先端で、面白かったんだろうな、ってのがわかった。そうか、Roxy Musicってこういう聴き方ならわかりやすいのか…と。熱く燃えてくるっていうんじゃなくて、一人クールにクラクラして楽しむというバンドの音なんです。それにしては凄くよく出来てて、ハマれれば何度も聴けるじゃないか。エディ・ジョプソンがかなり活躍しているところに音楽センスが出てくるのか?へぇ~、自分がRoxy Musicを褒め称える時が来るとは思いもしなかったけど、びっくりするくらいクール。A面のながれとB面序盤は何か凄いものがある。B面の終盤もムードが凄くて…、へぇ…、やっぱり名盤と呼ばれるアルバムは聴き所がいくつもあるもんだ。自分もまだまだだな…。
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