Metro - Metro

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Metro : メトロ 1976

1. Criminal World
2. Precious
3. Overture To Flame
4. Flame
5. Mono Messiah
6. Black Lace Shoulder
7. Paris
8. One-Way Night
9. Jade

メトロ(紙ジャケット仕様) Duncan Browne
Metro - Express Metro Duncan Browne - Duncan Browne's Ninepence Worth of Walking Duncan Browne

 妙~なポップセンスが全開しているキッチュなポップロックバンドとも呼ばれるメトロ。ダンカン・ブラウンとピーター・ゴドウィンのセンスが炸裂するデカダンなバンド。1976年というパンク直前の英国に於いてこんな妙なものが売れたという事実もこれまた不思議な事だが、その成功に釣られてアルバムを手にした人達は果たして「メトロ」という作品をどう思ったのだろう?多分両極端に分かれたんだろうな…と想像に難くない。

 Roxy Musicや10cc的に…と言われていたことなのだろうが、その系譜として見ると後のXTCやUltravoxと言ったサウンドへの影響とも見られるワケで、ってことはこの頃二極化した反応ってのは思いも掛けない音世界に巡り会ったとハマり込んでいった本物のヘンな若者たちの部類と、よくわからんけどヘンだな~ってくらいで離れていった一般層。なるほど、聴けば聴くほどハマり込んでいく人達の気持ちもよくわかるし、後にヘンなバンドの人達が名前を挙げて絶賛していたのも分かる。こういうのって言葉で表しにくいんだよね…。

 メトロは熱くなるような歌いまわしやロック的な部分は皆無で、淡々とクールに音を聴かせてくる。まぁ、ジャパンとかもそんな漢字だけど、もっとヘン。80sが流行した時にはこういうのが洗練されてポップスに昇華した部分もあるかも。そもそもが踊れないバンド、っていうコンセプトだし、確かに英国からしか出てこないクールなサウンド。歌も上手くないし演奏も特に際立ったものじゃないし、テクノやハウスみたいに何か新しい要素を持ち込んでいるワケでもないが、やたらとクール。ただ、何となく理解出来たのはDuncan Browneと言う人の来歴は別途英国ロックの「Duncan Browne」というアルバム方で知ったので、あのフォーク青年が何ゆえにこんな風な音を奏でるようになったのだろう?という疑問の方が大きかった。でも、しっかりメトロを聴いていると、そのフォーク調な部分がベースになっていることに気づく。人間根はあまり変わらないものだ。

 後にDavid Bowieが80sメガヒットアルバム「レッツ・ダンス」の中で「Criminal World」を取り上げたことでMetroのヒット曲が再注目されたことはあるが、Bowieの作品のカバー具合は常にオリジナルを超える垢抜けたサウンドになることが多く、「Criminal World」でもそんなことで、Bowieバージョンの粋の良さが際立っているが…。





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フレ
Posted byフレ

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