EL&P - Brain Salad Surgery

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EL&P : 恐怖の頭脳改革(1973)

1. 聖地エルサレム
2. トッカータ
3. スティル…ユー・ターン・ミー・オン
4. 用心棒ベニー
5. 悪の教典#9

恐怖の頭脳改革(K2HD/紙ジャケット仕様) Bootleg Box Set

Emerson, Lake & Palmer - BRAIN SALAD SURGERY (恐怖の頭脳改革) 恐怖の頭脳改革 Emerson, Lake & Palmer - PICTURES AT AN EXHIBITION (展覧会の絵) 展覧会の絵

 鍵盤系ロックの中では間違いなく最高峰と言われるキース・エマーソン率いるEL&P。プログレバンドという括りの中でも一番だろうし、ロック系という中でも鍵盤系という中では確実に最高の栄誉を受けているバンドだろう。ルネッサンスや他の鍵盤中心のバンドとは大きく異なるのがキース・エマーソンのロック的パフォーマンス…じゃなくて(笑)、ハモンドとムーグとシンセサイザーなどなどの当時最先端の楽器をどこまで使い倒して曲として成立させるか、みたいな挑戦が突き付けられている部分が大きかったんだろう。その他バンドではどこかでそういう音色のする楽器を聴いてから自分たちの曲にこういう音を入れてみよう、じゃあシンセサイザー的に使ってみて…ってのが多いし、現代でもそういう風潮のハズなんだけど、キース・エマーソンは多分、シンセの音から楽曲をイメージしてる部分はあるだろうし、もっとも同時に閃くのもあるだろう。だから楽器というものの進化と自分が奏でる音楽とはかなり密接している関係だったんじゃないかと。だからEL&Pって一般的な名曲ってあまりないんだよ…、多分。でも楽器触る人からしたら決して忘れられないバンドや曲って存在だったんじゃないかな。自分はそうでもなかったけど。

 んでも凄く好きって人も多いし、楽器やらなくても曲として好きって人も多いだろう。はて、やっぱアルバム単位の曲の良さ?それとも?って思うとクラシックから流れてくるってのは割とあるみたいで、そりゃそうか、と思う。クラシック畑からしてもこういう音の使い方ってヘンだろうからか。ふん…、自分的にはかなり進化してしまった音なのであまりついていけていない、ということか。好みもあるが。

 そして1973年にリリースされたH.R.ギーガーのジャケットが強烈な「恐怖の頭脳改革」。自分が「恐怖の頭脳改革」を知ったのは映画「エイリアン」を見た後だったのですぐにギーガーの作品と「エイリアン」が結びついてしまって、忘れられないジャケットの一つになっている。ところがその中味を聴いたのはもう少し経ってから…、しかもロックバリバリの気分で聴いていたからEL&Pってのはどうにも冗長すぎるバンドのひとつだった。その後プログレなどをひたすら聴いていて克服している部分もあったんだろうけど、今でも最初には手に取らないバンドなんだよな、EL&P(笑)。とか言っても結構アルバム聴いてたりするから知ってるんだな、ってのは自分でもあるが…。

 「恐怖の頭脳改革」という作品はB面の「悪の教典#9」ってのがさ…、何じゃこりゃ?って感じか?詰め込みまくった音世界の30分、ピコピコ、ギョワーン、ドタバタ、ブイブイ…と何でもありの音色が鳴ってきて何かのパレードのように音が洪水のように流れていきます。もの凄いエネルギーと集中力を感じるワケなのですが、良い曲とかどうかってのは全くわかりません。圧巻、というのは共感するんだけど、コピーして徹底的にプレイしてみたいか?ってのとはちょっと違うんだよね。もっともエマーソンの鍵盤だからそんなの無理なんだが。

 ただ世の中的には相当の名盤扱いだし、やはり聴いておいて然るべきアルバムのようだ。自分的には未だによく理解出来ていないので何とも言えないんだけど、こんだけ聴いてここまでしか書けないんだから、そろそろ折り合いつけようかな(笑)。




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フレ
Posted byフレ

Comments 4

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segador  

好きすぎて、困ってしまう1枚です。
プログレ、というジャンルに足を突っ込んだきっかけになったバンドなので、なんといいましょうか、いい意味でも悪い意味でも自分の転機になったバンドです。
こと、この音盤の「Karn Evil 9」、イントロ5秒聴いて全編脳内再生が出来ます(笑
生で、しかもフルでこれ聴いてしまったらきっと、気絶してしまうかも知れません(笑

2010/06/01 (Tue) 07:20 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>segador嬢

うん、来たねぇ~。エマーソンには必ず反応してくれるので嬉しい♪
多分自分はもっともっと聴いていかないとsegador嬢の領域にまでは進めないんだろうなぁ…とある意味恨めしく思ってたりするんだけど、進みたいかと言われると…ね。多分、またどっかで頑張るのは目に見えてるが(笑)。

2010/06/01 (Tue) 23:46 | EDIT | REPLY |   
いたち野郎  

馴染まぬ名盤としてTB送ってしまいましたが…(爆) 好きでない割には中身をそこそこ覚えているのはなんだかんだと聴いてきたのか、頭に残ってしまうフレーズが多々あるのか…しかし73年でこれほど仰々しいシンセの使い方ができたのはこのバンドならではなのかも…(笑) ファーストやセカンドはなかなか好きなんですが、このアルバムはなかなか好きになれそうもないですね~。

2010/06/03 (Thu) 01:32 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>いたさん

馴染まぬ名盤…って確かに、なんだよ、ほんと。聴いてるのは聴いてるからやっぱそろそろ自分に折り合いつけないといかんのですよ、きっと。EL&Pってそういう意味で後追い世代に難しいバンドかも。

2010/06/03 (Thu) 22:47 | EDIT | REPLY |   

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  •  馴染まぬ名盤(3) EL&P「恐怖の頭脳改革」
  • たまにはこっちで…ということで不評の嵐の予感漂う悪口コーナーです…(大爆) そもそもがこの略称EL&P自体が大嫌い、という人が当時から周囲にはいたもんだ、と話す方もいるくらいで、有名ゆえそういう見方もされるものだったのかもしれません、エマ
  • 2010.06.03 (Thu) 01:27 | 4番、サード、いたち野郎 ~ACT.2~