Jimmy Page & Robert Plant - Walking Into Clarksdale

2 Comments
 今から思えばもう15年以上も前の出来事となってしまったPage & Plantのプロジェクトだけど、そうだな、確かに幻の数年間だったのかもしれないな。1994年末頃からの活動で1998年には終えていたからさ。ただ、喧嘩別れでも何でもなくって単にやってみたいことを二人でやってみた、っていうだけでオリジナルアルバムまでリリースしたのが奇跡だとも言える。最初のMTVのオファーによるアンプラグドものだけで終わる可能性が十分にあったのにそこでも4曲のオリジナル作品をいれて実験。今のPageとPlantならこういう作品を作るな、というようなものを入れてきたけど、それはもう全然期待を超えるものでした。もっともロックファンからしたら何も言えない領域の作品だったけど。そして日本公演を含むワールドツアーを終えてしばらくすると何とフルレンスのアルバムを作っているというではないか。驚いたねぇ、そのニュースを聞いた時はさ。そんな期待に応えてリリースされたのが待望のセカンドアルバム。フルオリジナルの作品です。

Walking Into Clarksdale No Quarter: Jimmy Page & Robert Plant Unledded
Jimmy Page & Robert Plant - No Quarter No Quater

 1998年初頭のリリースでして、もしかしたら最初の邂逅の時に出来上がった曲の延長だったら困るな、と思いつつもやっぱり期待して発売日に買いに行ったんだよな、確か。それで早速CDプレーヤーに入れてひたすら多分十数回立て続けに聴いてたもん。感想はと言えば、もっとハードなものを期待している自分がいた、ってことくらいか。それでも今のPageとPlantが作った音なんだから普通とは違う落とし穴があるに違いないって思って聴いてたかな。時間ってのは正直なもので、それから12年経過した現在、このPage & Plantの「Walking Into Clarksdale」を購入時に聴いたのを除くと果たして何回聴いたことか?多分答えは数回もないのでは?ツアーを始めました、ライブの音や映像が出てきました、っていうところで馴染みの無いクレジットを見て、何だっけ?あぁ、「Walking Into Clarksdale」に入ってるヤツだ。どんなんだっけ?と聴いたくらいかもしれない。いいのかそれで?と思いながらもやっぱりねぇ…(笑)。

 いやいや、そんなことで久々のPage & Plantの「Walking Into Clarksdale」です。簡単に言えばハートが鷲掴みにされるようなハードなリフやグイグイくるものはあまり無いってことで、それはJimmy PageがどうとかRobert Plantがどうというものでもなくってさ、バンド形式でやってもやっぱグルーブ感が違うからってことかもしれない。二人だけならもっと違う音楽性に行ってただろうけど、そこはプロなので一応普通のリスナーが聴ける範疇に絞ったのかな、と邪心を働かせてみる。「Shining In The Light」は挨拶代わりにはちょうど良い馴染みやすくすんなりと入って行ける曲で、可もなく不可もなくと言った感じだけどフックが弱い。音の彩り方はさすがにジミー・ペイジなのだけどね。「When The World Was Young」はどこか「No Quater」的なフェイザーで幻想的に彩った静かなリフで構成された曲だけど途中からの躍動感溢れる展開が結構心地良い感じ。「Upon A Golden Horse」でもこれと言った曲展開ではなくってどこか流れていってしまいそうだったのだけど、オーケストラを大胆に混ぜることで「ハッ」とする表現に成功しているね。じっくり聴くもん。ともかくこの「Walking Into Clarksdale」ではジミー・ペイジがアルペジオとか多くて、コードをガチッと弾くというのが少ないから音が分散しているんだよね。そして「Blue Train」は多分プラントの趣味かな、懐古的な雰囲気がどっぷりと漂うメロウな始まりで途中からはいつもの通りのバンドでの音になるんだけど、ちょっと彩りに欠けるというのか、ペイジ先生の凝り方は凄いんですがねぇ…。打って変わって「Please Read The Letter」。最初のギターリフにおののきながら期待をするんだけど、なぜかアメリカンなコーラスワークになってしまってガツンと来ない。この辺になると、もう「Walking Into Clarksdale」というアルバムはガツンと言う作品ではなくってメロウで流れるような音世界で攻め立ててくるものなのだろうと思い何回も聴くことになるのだった。「Most High」はシングルにもなっていたので知ってたからまだ救いがあったが、中近東の雰囲気を持った曲で、前作「Unledded」からの延長線上とも言える作品である意味非常にPage & Plantらしい曲だね。このくらいの深みが他の曲でもあればなぁ。後半の妙な盛り上がりとか雰囲気の変わり方ってのが凄いじゃない?

 アルバムジャケットは誰の写真とか全然調べてないから知らないけど、多分PageとPlantってのをイメージしたものなんだと思う。意味はともかくアートワークとしては結構優れものかなという感じ。

 「Heart In Your Hand」もこれまたプラントの趣味だろうなぁ…、静かでメロウなままひたすら進んでいく作品で、ジミー・ペイジの堪え性が大したものだと思う。ひたすら垂れ流して続けて行くんだもんな。その反動かのようにアルバムタイトル曲「Walking Into Clarksdale」では確かにアルバム中で最もツェッペリンっぽい作風を匂わせるもので、好ましい曲。プラントも歌えるじゃないか、これくらいならさ、と言いたくなるよね。ボンゾのフォラムだったらなぁ、と思わせるような部分もあるしさ。リフパターンは基本「How Many MOre Times」ですがね(笑)。後半の盛り上がりも含めて感動を味わえる数少ない曲。まだまだ続きます「Burning Up」…、タイトル通り期待しちゃうんだけどね、まぁ、ペイジ先生の曲でリフもドラムもちょっと凝ってて面白みはあるんだけどね、ちょっと一辺倒かな…。最後の方ではパターンが変わって面白くはさせているんだけど、ちょっと陳腐な感じもする。まぁ、贅沢言ってはいけない。「When I Was A Child」ではまたフェイザー的な音でシーンを誤摩化しながら…っつうか「When The World…」と凄く似たようなだな、これ。歌め炉がちょっとはっきりしているくらいなんじゃないか?いかんですよ、そういう使い回しは…。「House Of Love」か…、これまたチープなタイトルだな(笑)。そして音の方もだんだん辛くなってきました(笑)が、プラントがこういう歌を歌いたいっていうのかね、ジミー・ペイジのギタリストとしての本領を発揮することのないまま、プロデュースやコンポーザーの能力は発揮しているのかもしれないけど、かなり大人しいものになってしまっている。ちょっとだけ「Wanton Song」を思い起こさせるようなドラムパターンが頼もしい「Sons of Freedom」が終盤のダレてしまったリスナーを助けてくれる起爆剤かもしれないんだけど、ちょっと出てくるの遅いよ。気を取り直して聴いてみるとこの曲は実にツェッペリン的で面白い含みはいっぱい持っている。ただ、ギターの音が少々ショボ目なのでガツンとこないのかな?ま、でもバンドとしてがんばってる感じだからいいんじゃないかな、と思いたい。ただ、ちょっと無理が入ってるのかな…、難しい。最後の「Whiskey in the Glass」も結構実験的なアタックとギタープレイで遊んでいるというのか、この期に及んでもまだ次なる模索をしているように聴こえる曲だ。プラントにしてもこれまでの歌に囚われないアプローチをしているように聴こえるしね。

 たださ、全体的には凄く静かで大人しい音で、流れていってしまうアルバム。この二人が「Walking Into Clarksdale」アルバムツアーを行って一旦終了したのは非常に納得できる結末。しかもライブでツェッペリンの曲をガンガンやってたら新曲の面白みのなさに気づいてしまうしねぇ。難しいところだったんだな、と今思った。そしてこの「Walking Into Clarksdale」以降二人の新曲は聴くことが全くないし、多分これからもないだろうね。でも良いのだ。こうして改めて聴いてみて思うのは普通では出来ないことに挑戦している姿であったのは事実だし、期待が大きすぎただけということにも気づいたし、うん、無理矢理納得させています(笑)。



関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 2

There are no comments yet.
akakad  

メロウな雰囲気と癖にエフェクト
私の好みど真ん中でペイジ単体で見た中では1番好きな作品です
House of LoveとWhen the World Was Youngが特に好きで次にShining In The Lightといったところです

2019/03/31 (Sun) 23:12 | EDIT | REPLY |   
フレ
フレ  
>akakadさん

こういう深い作品は他にはあまり無いですもんね。

2019/04/07 (Sun) 21:10 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply