Funkadelic - America Eats Its Young

0 Comments
 ブラック・ロックと定義されたジャンルが存在しているならば必ずダントツで入ってくるのがファンカデリック。パーラメントとは同じメンバー編成ながら圧倒的に天才少年エディ・ヘイゼルというギタリストをフューチャーした正しくブラック・ロック。ジミヘンが目指したものもこういう世界だったのかもしれないな、と思うようなアルバムもいくつかあるし、そういえばジミヘンってブラック・ロックの第一人者でもあるので、当然後輩のバンドにも相当の影響を与えているのだ。

America Eats Its Young Maggot Brain

 とは言え、あまりロックファンには馴染みがないのがファンカデリックだったりするんじゃない?自分もそんなに早い時期には聴いてなかったし、あまり興味も持たなかったもん。ところが色々と漁っていくとよく名前が出てくるんだよね。それで気になってみてSly & the Familystoneあたりとかと一緒に聴いてみるのだった。

 「America Eats Its Young」という1972年にリリースされたアルバム。名作として名高いのはその前の「Maggot Brain」という作品でして、うん、「Maggot Brain」はそりゃもうぶっ飛んださ。ひたすらギターとファンクと混沌さが入り交じっていて凄かったもん。その次の作品となった「America Eats Its Young」では紆余曲折ありながらもJBの元を離れたブーツィー・コリンズが参加した協力な布陣で制作されたもの。凄いのはファンカデリックとパーラメントってこの頃交互にアルバムを出しているので、ジョージ・クリントンの意欲がよくわかる。

 その「America Eats Its Young」はもうジャケットからおちょくっていて、こういうブラックな部分もモロに露出していたのも時代を考えると結構なギャンブルだし、スタンスがロックだ。そしてアルバムの中身はそれまでからはかなりすっきりとした印象の作品なんだけど、それでもやっぱドロドロした部分はあるね。ただ、やっぱファンクのユニークなリズムに乗って展開されるエディ・ヘイゼルのギターが面白い。ひたすらワウペダルでカチャコチャ鳴らしているのが多いんで、アプローチが全然ロックサイドとは異なっているってのもあるしね。「Philmore」って曲が凄くジミヘンがやってみたかった曲調なんじゃないかと思うくらいにファンクなロックでカッチョよい。ブーツィー・コリンズのベースは何となくあと一歩って感じがするのは気のせいか。ま、そんなのはともかくこういうブラック・ロックってやっぱ独特のジャンルです。多くはないのかもしれないけどインパクトはあるし濃い(笑)。ラップなんかに発展しているスタンスもあるんだろうな、とか色々発展して考えれるのは頼もしいが、まずはファンカデリック、ちと制覇するには濃すぎるかも…。



関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 0

There are no comments yet.

Leave a reply