Frank Zappa - Weasels Ripped My Flesh

4 Comments
 アンダーグラウンドってのでこれもまた実に久々にトライすべき音があったじゃないか、ってことで思い出したのがザッパ。いや、トライと言ってももちろんどんなのか思い出す、っていう意味なんだけどさ、ザッパはねぇ…深いし広いので大変です。ザッパに詳しい人の知識とアプローチにはホントに敬服しますもん。アルバムならともかく、あの曲がこの曲がっていうのには驚く。でも、それくらいハマっていくと面白いっていうのもわかるんだよね。なかなかそこまで行けないんだけどさ(笑)。そんなザッパの作品の中でどのヘンにするか、と思い悩みつつもブルース路線ってのはないだろうから…、アンダーグラウンド路線か…ってことならまぁ1970年の作品ってトコロで、これ。

いたち野郎 バーント・ウィーニー・サンドウィッチ

 1970年にリリースされた「いたち野郎」。ネオン・パークというデザイナーによるアルバムジャケットで邦題「いたち野郎」がぴったりの素晴らしいアートワーク。この後リトル・フィートの一連のアルバムを書くこととなった人ですね。この頃はそのリトル・フィートを結成することとなるローウェル・ジョージもいるわけだからそりゃそうか、と。久々に引っ張り出して思ったのはまず、この「いたち野郎」ってマザーズ名義で出していたのか?ってこと。もう終わっていると思ってたけどアルバムにはしっかりと「The Mothers of Invention」って書かれているし…、まぁ、ザッパだけの作品ってもおかしくない出来映えだけど、多分マザーズの音を中心に編集しているからだろう。

 うん、ザッパの手法はいつもの通り、ライブでのインプロや即席のパフォーマンスを編集したり、そこにスタジオで音を重ねたり作ったりして出来上がっているので、半分くらいは即席音。「いたち野郎」でそれは大いに実験していて、アチコチの時代を超越したライブを基に編集され追加されているという代物。おかげで軽快なポップスなどと言える曲は皆無でして…、冒頭からして強烈なインプロとアドリブと効果音で…ここのトコロ結構まともな音楽を聴いていたのでこういう前衛的な音に少々ついていくのが大変でした(笑)。いや、ついていくのが良いかどうかってのは別として、昔はこういう前衛的なのも結構普通にハマって聴いていたからさ、ここでちょっと脳がついていかなかったのに驚いた。やっぱ前衛的なのは辛いわ(笑)。

 それでもですね、やっぱり軽さがあるのがザッパの面白いところ。下品さももちろんあるし歌詞を見ていれば全くもう、というのもあるけど、音のコラージュが繋ぎ合わされて「へ?」となるようなものも多数…、一体何がしたくてこういう音なんだろ?って思うくらいに前衛的。1970年だろ?一方では「Hot Rats」とか「Waka/Jawaka」とかリリースしているワケだからホントに天才なんだよ、ザッパって。完全に宇宙だもん(笑)。

 ってなことで普通にザッパに手を出すのも良いし、「Uncle Meat」や「Waka/Jawaka」ってのを聴いてみるのも良いとは思うけど、「いたち野郎」に手を付けるのは多少世界観がわかってからじゃないと厳しいんじゃないかな。何聴いているのかわからなくなることもあるし、そもそも聴いている必要あるのか?と自問自答するから(笑)。この近辺の「バーント・ウィーニー・サンドウィッチ」とかもそんな類かね。でも、ジャケットとタイトルがセンス良くって、ブログ仲間にはそのまま「いたち野郎」ってハンドルネームの人もいるしさ(笑)。



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フレ
Posted byフレ

Comments 4

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いたち野郎  

おぉ、丁度タイミングよく覗いたら…ご紹介ありがとうございます(笑) このHNの割にはそれほどザッパ好きというわけではないんですが、ジャケといいタイトルといい強烈なのが気に入ってます。
曲の切れ目とか変なつなげ方なんだけども唖然としているうちにどんどんザッパの方が先に行ってしまっていて、最後のタイトル曲とかノイズだけなんだけど本当強烈!いたちに噛まれたらこういう叫びをするのか、というユーモアも面白いですね。ライヴにスタジオの音を被せたってことみたいなんですが、いや~なんともいえない浮遊感ですね。ふと聴くとやっぱりこの人凄い、と感じます。

2010/04/21 (Wed) 01:52 | EDIT | REPLY |   
segador  

見計らったかのように、ザッパ先生の登場で
嬉しいような、なんというか(笑
ありがとうございます、と言いたいような気分です。

初っぱなからテンションの高い音盤で、ワタクシ、
この音盤「も」大好きです。
ただ、素人にはオススメできません。
ええ、ザッパ先生に「免疫」の出来た方にしかオススメしません。
特に、これ以降の音盤ってそういうのが多いような気がします。

まあ、ハマってしまえば必ず通るところではありますよね。

2010/04/21 (Wed) 19:11 | EDIT | REPLY |   
P.L.R  

おぉザッパすか。
ザッパの名前を知ってから40年近く経ちますが、音を聞き始めたのはここ数年です。
後期にはまだ手が伸びていないのですが、「イタチ野郎」「ホットラッツ」「チャンガの復讐」「アポストロフィーズ」
は毎週末たいていエンドレスで聞いています。

最近道を歩きながらよく"My Guiter wants to kill your mama...."などと口ずさんでいる今日この頃です。
ザッパの伝記の感想などを以下にまとめていますので、お暇な時にでも読んでやってください。
<http://blog.alc.co.jp/blog/Puzz.L.Riddle/144843>

2010/04/22 (Thu) 21:26 | EDIT | REPLY |   
フレ  
ザッパッパ~

>いたち野郎さん
いやいや、昔から気になってたHNなんですけど、ようやく登場です(笑)。ホントこのアルバムはキャッチーそうに見えて全然キャッチーではないというアルバムでして、冗談だけでこんなことしてるのにしてはまだ時代は1970年っつうギャップ。不思議な方です。

>segador嬢
フフフ…。まだ苦笑いが耐えないのだが、それはともかく…。
確かにこれ「も」素人にはオススメできないアルバムだねぇ…。そういうところで気になるので聴いてみるっていうのが入り口なんじゃない?まぁ、人ごとではないが(笑)。

>P.L.Rさん
なかなか聴くのに時間のかかる人ってのはありますねザッパって。後期はゴージャスに楽しめる作品も多くて「Jazz Noise」とか「Big Band」とか好きですねぇ。それとブログ拝見しました。凄いですねぇ、自分も読書は結構するので読書ブログやりたいんですけど、そこまで読んでるか?ってのに自信がないのでまだ未着手ですが、はい、お勉強させてもらいます♪

2010/04/23 (Fri) 19:36 | EDIT | REPLY |   

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