Janis Joplin - Farewell Song

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 言わずと知れたジャニス・ジョプリンの歌世界。サンフランシスコを中心として活動していた関係もあるし、ドラッグ仲間ってのもあるのかポール・バターフィールド・ブルース・バンドとの関係は割と知られているところ。もっとも一般的?にはジャニスの知名度の方が圧倒的に上回っているのでそんな関係性は知られていないけど。でも、ジミへンとも交流あったり、結構同世代のミュージシャンはそれぞれ交流があったらしく、そんな空想も面白いものだ。

白鳥の歌(紙ジャケット仕様) Live at Winterland '68

 1982年にリリースされた「白鳥の歌」。当時は「ライブ&未発表曲集」というもので結構斬新なアルバムリリースだったけど、今じゃ割と廃れてしまったか。最近はボックスセットが出たりボーナストラックも出ていたり個別で「Live at Winterland '68」のライブアルバムが出たりしている関係上、とてつもなく珍しいと思われる曲も多くはないだろう、と。ちゃんと調べてないので細かく書けないけど、多分そんな感じだ。なので今からジャニスを手に取って揃える、って人にはあまり有用ではないアルバムかもしれない「白鳥の歌」だけど、それはそれでコレクト的な聴き方ではなく、普通に目の前に「白鳥の歌」があって、針を落としてみたらそれはそれで凄い衝撃を味わえるって意味でインパクトのあるアルバムになるだろう。

 ライブセレクションとスタジオ未発表曲集っていうコンセプトもなかなか中途半端で、当時はそんなに素材がなかったのかもしれない。それでもやはり面白くて、ライブからの曲はやっぱり凄くラフだし、音のバランスも音そのものも時代を感じさせるものだ。ジャニスの歌声だけはもう圧巻。一方のスタジオテイクではその辺が見事に解消されていて、落ち着いた作品としての楽曲が聴ける。何故にこんなのが未発表になったんだろ?ってのもあるけど、当時のジャニスの力量やアルバムの在り方からしたら落とされた曲群って事だから、それならなんとなく分かる。ただ、今ではもうジャニスの素材に貪欲になってるリスナーも増えてしまったから求められる素材でもあるか。もっとも背景が違うが。

 そして「白鳥の歌」というアルバムの聴き方で最高なのが何と言ってもバターフィールド・ブルースバンドをバックに従えて歌い上げている「One Night Stand」。プロデュースがトッド・ラングレン。このプロデュースって70年頃の話なのかリリースされた80年初頭の話なのか分からないからあまり取り上げてもしょうがないけど、とにかくハープで叫ぶバターフィールドとさり気なくさすがのギターをオブリで聴かせてくれるブルームフィールドの腕が最高。もちろんジャニスも心地良さそうに歌っているから、相性が良かったのだろう。かっこ良い。もうひとつは心に染み入る「Farewell Song」。アルバムタイトルになるだけあって、ハチャメチャなだけじゃない起伏に富んだ歌を聴かせてくれる代物。バックがチープだけど、それを補って余りあるジャニスの情感。

 久々にジャニスを聴いたけど疲れるな。エネルギーがそのまま伝わってくるから聴いている側もエネルギー使うもん。その分感動も大きく与えてくれるから良いとしてもね、やはり凄い。アルバム評にはほとんど出てこない「白鳥の歌」を聴いてすらそう思うんだから、若い頃に聴きまくる音楽なんだろう、きっと。



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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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segador  

初めまして、こんにちは。
segadorと申します。
以前から、ちょこちょこお邪魔してはいたのですが
ジャニスの記事を見て、まだどなたもコメントされていないようなので・・・

大好きなんです、ジャニス。
あまりブログで見かけない、このFarewell Songを拝見したものでつい
いてもたってもいられなくなりまして(笑
この人の歌を聴くと、胸を掻きむしられているような気がしてしまうのです。
それでもなんでも、この人の歌が持つパワーに惹きつけられざるを得なくて
疲れるのがわかっているのに聴いてしまう・・・。

2010/04/19 (Mon) 22:41 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>segador嬢

ん?ん??んん??ん????

フフフ。

はい、魂の歌声の不器用なヒッピーです♪

なんか今、別の理由で凄く嬉しい(笑)。
 ↑
多分意味不明の人90%。

ちょっと一言だけ…「おかえり♪」

2010/04/20 (Tue) 23:47 | EDIT | REPLY |   

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