Hound Dog Taylor & The HouseRockers - Hound Dog Taylor & The HouseRockers

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 指が6本あるギタリストとして有名な人って…知られてないか、あんまり(笑)。ブルース界って結構不思議な人ってのがいてさ、ジョニー・ウィンターだってアルビノ人種でしょ、それから随分昔ではブラインド・ウィリー・なんとか、なんていう盲目のギタリストやピアニスト、果てはバイオリニストなんてのも盲目の人でいたりする。本日ご紹介のハウンドドッグ・テイラーは6本指なんです。まぁ、腫瘍に近いと言うか奇形と言うのか…、あまりよく見える写真はないんだけど、小指の根本にもう一本指があるような腫瘍みたいなのがあるんだよね。

Hound Dog Taylor and the Houserockers ビウェアー・オブ・ザ・ドッグ~ライヴ
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 さて、そんなハウンドドッグ・テイラーとハウスロッカーズという名義でのファーストアルバム「Hound Dog Taylor and the Houserockers」はアリゲーター発足の印。ハウンドドッグ・テイラーを見たからこそレーベルを興そうなんて思ったらしく、実際アリゲーターを立ち上げて一枚目がこの「Hound Dog Taylor and the Houserockers」という作品。1970年の出来事っつうからブルースってのも結構新しいもんだ。いや、もともとは戦前からのサウンドだから新しくはないけど、1970年頃になってからのアリゲーターの功績って大きいじゃない?それってロックの進化と共に進んでいったんだな、と。

 そしてこのハウンドドッグ・テイラーの「Hound Dog Taylor and the Houserockers」という作品だが、バンド名通りブルースとして聴いていくよりも今で言えばホワイト・ストライプスを聴くような感じで聴いた方が良いのかもしれない。ドラムとハウンドドッグ・テイラーのギター、それともう一人のギターというトリオ編成なのでベースレスです。聴いてみるとわかるけどギターでベース代わりに弾いているという何ともまぁあまり考えられない構図でのプレイ。そんな編成の中でハウンドドッグ・テイラーは縦横無尽にエグイ音でギラギラとギターを弾いているワケだから、どっちかっつうとブルースメンっつうよりもガレージサウンドを最初にやった黒人ってトコか。ま、エルモア・ジェイムズのギターに近い音ではあるが…。

 …とは言え、曲はやっぱり3コード中心でブルースを踏襲した形式であることに代わりはないのでやっぱりブルースメンとなる。いや、ブルースバンド、か。でもハウスロッカーズという名は伊達ではない。同時代のロックからしたら全然チープだけど、エネルギーはもの凄いよ。そんな感じの熱いロック好きな人はハマれる、っつうか聴いておかないとアカンでしょ、「Hound Dog Taylor and the Houserockers」は。



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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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nanmo2  
キタナウマイ!ギタリスト

フレさん、こんばんは。

今回はキタナウマイ!ギタリストのテイラーさんですね。
もちろん、音がキタナウマイですけど、、、
ウマイというよりはエグイので、この場合はキタナエグイ!ギタリストがしっくりときますなあ。 (笑)
ついでに動画もコキタナイことコキタナイこと。
残っているだけでも有り難いのであるが、、、

>同時代のロックからしたら全然チープだけど、エネルギーはもの凄いよ。
確かに尋常でないエネルギーを感じますなあ。
これからという時に亡くなってしまって本当に残念でしたね。 (T_T)

ではでは。

2010/04/12 (Mon) 21:55 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>Nanmoさん

確かにエグいって表現がぴったりですね。ずっと普通のブルースギタリストと思ってたんですが、こんなにアグレッシブなプレイに最初は驚きました。

2010/04/13 (Tue) 07:57 | EDIT | REPLY |   

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