Jim Steinman - Bad For Good

2 Comments
 70年後半から80年代にかけてひとつの特徴ある楽曲を提供して話題をさらっていたが表舞台には出てこないという人…、そういう作曲家やプロデューサーや仕掛け人ってのは今でもいつでも存在していて、業界のキーとなったりするのだが、この時期のアメリカでは何と言ってもジム・スタインマンの勢力は凄かった。当時はそんなこと気にしないで聴いていたけど、後になって聴いたり調べたり情報を漁ってみるとそんなことに気付く。

Bad for Good Bat Out of Hell

 有名な作品ではミートローフのデビュー作にしてアメリカ市場売上げ枚数4300万枚という歴代3位に位置する傑作「Bat Out of Hell」があるが、当時から爆発的に売れていたワケでもないようだ。それでもアメリカ人が好むのと世界各国で売れたってのもあってロングセラーになってる名盤です。うん、実にドラマティック。それで、その後しばらくしてジム・スタインマンが次作をまたミートローフと組んでやろうか、と思っていたら声が出ない、という理由から却下されてしまってしょうがないので自分で歌って作品として仕上げてしまったのが初ソロアルバム「Bad for Good」なのだった。

 1981年リリースでこれがまたミートローフと被る…当たり前なんだけどさ、歌い方がやっぱり似ているっつうか、こっちが元祖っつうか…、もうそのままなので、あの世界を想像して下さい。ところがミートローフの「Bat Out of Hell」に比べたら全然売れてない作品なのであの世界が好きな人はもったいないなぁというくらい聴いてほしいね。もちろんくどい、暑苦しい、しつこい、ドラマティック、ミュージカル的で詰め込まれすぎてて疲れる、っつうジム・スタインマン要素がてんこ盛り(笑)。その後のヒット作となる「ストリート・オブ・ファイヤー」で歌っていた人員を配置済みで、挙げ句は「フットルース」で売れ、日本でも売れた「ヒーロー」の原曲ともなる「Stark Raving Love」を収録していて面白い。更にあのエレン・フォーリーは今回も登場して「Dance In My Pants」という曲でメインボーカルを取ってドラマティックに盛り上げてます。

 「Bad for Good」中のほとんどが後々にミートローフの「Bat Out of Hell II: Back into Hell」続編達で使われるのでミートローフ版も聴けるようになるんだけど、ジム・スタインマンのバージョンもなかなかよろしいです。っつうかかなり良い。「Bat Out of Hell」が好きな人なら絶対に聴くべきだし、アレがダメな人は無理かなぁ。ジャケットのクサさも含めて笑えるし好きだね、これ。




関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 2

There are no comments yet.
Tommy  

聴き返したらミートローフのファーストもこれもユートピアとEストリートバンドの音なんだなぁと改めて思いました。

2019/12/16 (Mon) 01:33 | EDIT | REPLY |   
フレ
フレ  
>Tommyさん

ほぉ…なるほど。

2019/12/21 (Sat) 23:19 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply