Mountain - Nantucket Sleighride



1971年にリリースされたレスリー・ウェスト名義のものから数えて三枚目のアルバム「ナンタケット・スレイライド」。いや〜絶頂期なので悪いはずがないアルバムなのだが、なんせルックスがよろしくなかったが故に聴く機会をグッと減らしてしまったという欠点がある。うん、自分の中に、だが。この頃のロックバンドなんてそんなに動いている姿を見る機会が多くなかったのに、マウンテンに関しては結構色々な意味で気になっていてアルバムを聴く前に姿を見てしまったのですよ、テレビで。何の番組か分からないけど、今思い出してみるとそれはBeat Clubに出演してレスリー・ウェストがどアップでレスポールJr.を弾いている姿だったか。これがいかん。やっぱりこういう姿をさらけ出しては若い視聴者はハマり込めないのだよ…。ギターの音に関しては凄くかっこ良かったのに、そこにいってはいけない、みたいなのがあって余計に困った。うん、それでマウンテンというバンドに関してはかなり出遅れていた。
そんなリアルな話はともかく。時を経て当然70年代アメリカのロックの名盤ってことでいくつもマウンテンのアルバムを聴くのだが、やっぱ偏見ってのはあった。ところが毎回思ったのが音はかっこ良いんだけどな…って。言い換えれば音だけ聴いていれば素直に好きになっていたバンドの音って事だ。知識的な面はともかく、コレって重要なことだよね…。フェリックス・パッパラルディによるクリーム狙いのバンドとかレスリー・ウェストのウーマン・トーンによるギターの艶っぽさの出し方とか…、良いもんね。
はて、この「ナンタケット・スレイライド」という作品ではタイトル曲「ナンタケット・スレイライド」が突出している…と言うか入魂の作品って感じで圧倒的にかっこ良い。ライブアルバム「Live (The Road Goes Ever On)」の長尺バージョンを聴くと更にハマれるのだが、スタジオ盤でも十分に痺れる素晴らしさ。アメリカンロックの雄とは言われないのも分かる。手法は明らかに英国風だから…。ある意味真正面から当時の英国ロックに対抗したバンド…、そう、そしてこの頃にはThe Whoともセッションをして優れたギタープレイをいくつか残しているのが「フーズ・ネクスト」のボーナストラックに入っている…、素晴らしいギタープレイだ。
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