Impellitteri - Stand In The Line

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Impellitteri -Stand in Line (1988)
Stand in Line

 リッチー・ブラックモアの速弾きクラシカルスタイルは後にイングヴェイ・マルムスティーンによって拡大解釈されてネオクラシカルなギタープレイへと引き継がれていった。そして更に当時イングヴェイ脱退後のアルカトラズのオーディションに来ていた超速弾きギタリストのクリス・インペリテリによって高速ギターの頂点を極めたと言っても過言ではないだろう。もっともそれが良いとか悪いとかではなくて、ひとつの流れをそこまでの高みに持っていったって事ですが…。

 ここまで知ってる人ってのは多分リアルにギタリストを追いかけていた人なんじゃないかと。普通にグラハム・ボネットを追いかけていても出てくるけど、おいおい、ってなモンだっただろうし。1988年にリリースされたImpellitteriというバンドのセカンドアルバム「Stand in Line」には何とグラハム・ボネット本人がもちろんボーカルで全曲参加してアルバムをリリース。それなりに…と言うか相当話題にはなったのだが、「Stand in Line」以降のヒットもほとんど聞かないどころかこの「Stand in Line」ですらそんなに売れたというワケでもないようだ。

 いやぁ…、レインボウ時代の「Since You Been Gone」をヘヴィメタル的解釈でカバーして本人が歌っているという事でへぇ〜ってくらいには面白いし、ここまでヘヴィにアレンジされているならコージー・パウエルが嫌がった時点でレインボウも頑張ってアレンジ施せば良かったのに、などと思うが、確かに拡大解釈しているキライはある…。しかしまぁグラハム・ボネットの歌声ってのはいつでもどこでも特徴のある個性的なもので、バンドがどんな音を出していようとも押さえつけてしまう迫力はさすが。「Stand in Line」でももちろんクリス・インペリテリの超高速ギターが炸裂しまくるけど、歌が入るとグラハム・ボネットの世界だしさ。

 そのクリス・インペリテリの超高速ギターの速さと言ったら開いた口が塞がらないくらいに凄い。速い、速すぎる…、が、今の時代ではこの手のギタリストが山のようにいるから恐ろしい。そしてImpellitteriの音楽性はやはりアメリカではなかなかウケないようで、こういうのはヨーロッパですかねぇ…というような音作り。その後21世紀に入ってからもまたグラハム・ボネットが歌っているアルバム「システムX」があるらしいが、そこまでは聴いてないな…。

 ちなみに1988年当時、結構話題になったけど、その頃はもうこういう速く弾くとかハイトーンで歌い上げるとか、いわゆるメタル的なものってのは飽き飽きしててお腹いっぱいだった。もっと刺激的にロックしてる方が全然良いよ、っていう頃だったので今また聴いている自分が面白い。多分そんなことを繰り返していくんだろう。今聴いててもさすがに最後まで聴くと飽きてきたもんな…。



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フレ
Posted byフレ

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