Gary Moore - Corridors of Power
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レインボウとホワイトスネイクとパープル…、うん、何となく繋がるのは分かるが、そこにゲイリー・ムーアが入ってしまうのもちょっと不思議な気分。全く別の道を歩んで来た70年代のゲイリー・ムーアがどうしてそんなHR/HMの世界に来たのか、そっちの方が不思議に思えるのも今となっては、だ。80年代は明らかにHMギタリスト、だったもん…。ゲイリー・ムーアのキャリアを知ると何でこの時期にこんなにハードになったんだろってね…、ま、Thin Lizzyがあったからか。
そんなゲイリー・ムーアが思い切りギタリスト路線を走ってからの最初の作品で、今でも名盤と言われている「大いなる野望」、1982年リリースの作品。この後日本公演を行って結構盛り上がって「Rockin' Every Night (Live in Japan)」がリリースされたけど、まずはスタジオ盤「大いなる野望」から…。
まずはメンツですが…、ドラムにイアン・ペイス、ベースにニール・マーレイで鍵盤はドン・エイリー、ゲストでジャック・ブルースとモ・フォスター。それとちょいと知名度落ちるサポートボーカルでのジョン・スローマンも重要。ユーライア・ヒープが1979年にリリースした「征服者」ってアルバムではジョン・ロートンの後釜としてボーカルを務めていたのだから。ちなみにどんどん話は逸れるけどデヴィッド・バイロン脱退後にはデヴィッド・カヴァデールもヒープに参加していたらしい。
さて、「大いなる野望」はゲイリー・ムーアも気合い入れまくってて、集めた面々からも分かるが、音の方も後期Thin Lizzy=即ちジョン・サイクス的な音とほぼ同じようなサウンドでシャープに攻め立ててきます=ストラトのエッジが立った音での歪みなので軽いのは軽い。ちょっと痛い音ってのがゲイリー・ムーアらしい。熱いしさ…、ちょっとしたバラードやギターを聴かせる部分になるともう泣きが凄いのは最初からです。フリーの名曲「Wishing Well」をカバーしてて、これもまぁ、弾きまくってて楽しめるし、どの曲も力強いピッキングによるフレーズが聞けるのもギター小僧には刺激的。こういうのからギターヒーロー時代になっていくんだな…。そうか、Van Halenの影響もあるのだろうか…。
そして歌はジョン・スローマンが熱演。ゲイリー・ムーアが自分で歌ってるのはさほど多くはない。歌が軽めな印象だからか、アルバム全体が軽めのサウンドに聞こえるのは気のせいか?イアン・ペイスとニール・マーレイのリズム隊だから重すぎないとは思うが、聴きやすい軽やかさかな。注目曲はやはり「Falling In Love With You」や「End Of The World」辺りで、ギター的にかっこ良い。この人はやはり演歌チックで日本人を刺激するんだよなぁ…。ちなみに「End Of The World」でのボーカルがジャック・ブルースで、一気に歌の巧さが出てくるギャップもこれまた楽しい。
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