Europe - The Final Countdown
2 Comments

ヨーロッパ、北欧などでのヘヴィメタルシーンは今でこそ活発だが80年代なんて大してメジャーシーンには出てくることがなかったハズ。せいぜいスコーピオンズくらいで、インギーの出現がかなり異質だったというくらい。ただポップスの領域ではいくつか北欧やドイツ出身ってのが売れていたのでおかしくはないがHMの世界ではまだまだだった。ところがアクセプトやインギー、スコピってのが出てきてちょっと毛色が違うのかな?なんてトコロにその名もヨーロッパなんつう大それたネーミングのバンドが大ヒット曲をぶら下げて登場。
こいつがまた見事な楽曲でさ、聴いたことない人いないんじゃないか?っつうくらいに素晴らしい鍵盤の印象的なメロディーで始まり…なんて説明は多分要らないので良いが、その衝撃ってのは凄かったね。丁度ちょっと前にVan Halenが「Jump」でキーボード主体の旋律を流行らせたしBon Joviの「Run Away」にしても鍵盤の旋律からだし、そういう下地があった中に「The Final Countdown」でしょ?これはもう体裁はHMだけど正直言ってポップの領域に近い感覚だったよ。実際普通の女の子でもアルバム「The Final Countdown」を持っていたりしたし。
まぁ、そんだけ売れた「The Final Countdown」というシングル及びアルバムだけど、アルバムとして聴いてみた事は実はあまりなかったんで、何となく聴き直してみたら、これもまた驚くことに相当の良作で驚いた。タイトル曲「The Final Countdown」だけが突出していたんじゃないんだ、っていう驚きと、アルバム中の他の曲も同じレベルで収録されているのにも驚いた。そりゃまぁ散々シングルカットされるハズだ。しかしこのボーカルのジョーイ・テンペストって歌巧いなぁ~。こんだけ歌えたら絶大な自信が持てるだろう。そしてこの楽曲群かい…、結構見くびってた部分あったんで驚きました。そしてジョン・ノーラムのギターがまろやかでマイルドに楽曲を舐め回してくれるのもまたいやらしくて良い。凄いバンドレベルの高い作品です。
難点と言えば多分洗練されすぎてアメリカナイズされすぎていて、産業ロック的になってしまっているってトコロかもね。それでジョン・ノーラムはアルバムリリース後に脱退したらしいし…、これだけ売れたバンドから脱退したことって本人はどう思っていたのかな。勿体ない、ってあるんだろうな、やっぱり。もっともその後は色々なバンドを渡り歩いていたらしいから自分で折り合いは付いているんだろうけど…。それにしても良いバンドだ。いつも聴きたい作品ではないけど、作品的には名作の領域間違いなしですね。
- 関連記事
-
- Europe - Wings Of Tomorrow
- Europe - The Final Countdown
- Europe - Almost Unplugged