Twisted Sister - Under The Blade

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 個性的なインパクトを放つバンドでないとアメリカでの音楽シーンは生き残れないと悟った人物も何人かいて、80年代初頭にその戦略で世に出てきたのがW.A.S.PとTwisted Sisterだ。どちらも強烈なインパクトを放っていて一度見たら忘れられないくらいのエグさがある。そして双方とも実はかなりキャリアを積んでからのデビューで派手に扱われたということで、実は結構な苦労人だったということ。ポッと出てきて売れたのではなくって売れるためにどうしようかを考え抜いた人達だったのだな。

アンダー・ザ・ブレイド(紙ジャケSHM-CD) ステイ・ハングリー(紙ジャケSHM-CD)

 Twisted Sisterのデビューアルバムとなった「アンダー・ザ・ブレイド」は1982年にリリースされているが、バンド自体は1972年から存在していたらしい。1976年にディー・スナイダーが加入してからは彼が中心となって曲作りを引き受けていたらしいので、この後の「ステイ・ハングリー」で聴けるようなポップでキャッチーなロックはその頃から培った代物のようだ。もっとも70年代ではまだまだメタルらしいものは多くなかったので、どちらかと言えばグラムロックやアリス・クーパーなどに見られるようなインパクトというのが染みついていたのだろう。それが故にあのメイクとなったワケだ。80年代もケバケバしい時代だったからちょうど良かったんだろうけどね。

 ファーストアルバム「アンダー・ザ・ブレイド」はTwisted Sisterの最初のアルバム。シーンで広まったのはセカンドの「ステイ・ハングリー」が売れた後だけど、これがまた「ステイ・ハングリー」にヒケを取らないくらいのポップでキャッチー且つハードロックなアルバムでして、なかなか悪くなかった。もっとも意外と、という意味なので無茶苦茶好きなアルバムというワケではないのだが。どっちかっつうとR&R的なバンドの音にギターを派手に入れている風潮を反映したっつうところか。飛びつきやすかったのは「Run For Your Life」とかね、もう80年代のLAメタルに代表される音をしっかりと反映しているもん。アルバム全体の流れも悪くないし単純に楽しめる仕上がり。

 一体何が特徴的なんだろう?ってのを考えると特に見当たらなくて、それが多分ルックスの派手さと言うインパクトに走らせたんじゃないか?キッスは音楽性に確かなモノがあったから更にあのメイクっていうインパクトだったけどTwisted Sisterの場合はやはりそこまで音楽性に個性がなかったのでこの後「Come Out and Play」というアルバムをリリースしながら低迷し、いつの間にか…と言うパターンだ。最近は復活しているらしいけどね。しかし年を重ねてからデビューしているからバカがやりやすかったってのは知らなかった。



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フレ
Posted byフレ

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