Heavenly - Carpe Diem

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進化し続けるヘヴィメタルというジャンルの中で、デビュー時から自分達のスタイルを変えずに大成しているバンドもあるが、もうこうなってくるとどっちかに進むしかないだろう。90年以降に出てきたバンドってのはそもそもが進化論なので、変化し続けることに抵抗はあまりなさそうだが…。それでもデビュー時からほとんど音楽性を変えずにファンの期待を裏切ることなく成功しているバンドってのも多い。

カーペ・ディエム ヴァイラス

 そんな中のひとつでもあるHeavenlyというフランスのバンド、おフランスだからと言って上品なサウンドを期待してはいけない。思い切りメロディックなパワーメタルでいわゆるクサメタルと呼ばれる劇的なメロディ展開とコーラスワークが売りのバンドです。そのHeavenlyが2009年末にリリースした5作目となるフルアルバムが「カーペ・ディエム」というもので、それなりに話題を博している…ハズだ。

この手のメタルってのはちょっと前に取り組んでばかりで、まだ自分自身深みは足りないけど、もともとこういうのってアチコチに散りばめられていたエッセンスから集約されているので、聴いている分には問題なし。躍動感溢れるメタルサウンドとアニメ的に劇的に展開する楽曲群、もちろんオペラティックなコーラスワークとシンセサイザーなどによるドラマティックな盛り上がりは当然の配慮。そして忘れてはいけないドラマティックなギターソロによる自己陶酔。日本人のツボを突いているよ、こういうのは。旧来のメタルファンをも取り込むに問題のない楽曲と構成も見事なジャンルなので、久々に刺激を受けてみたい元メタラーの人にはお薦めですよ。

 そのHeavenlyの「カーペ・ディエム」はかなりクイーン的なアプローチが聴いて取れるが、意識的か?相変わらずの楽曲レベルの高さには驚くばかりだし、音の作り方がヘヴィメタルの割には柔らかくて聴きやすいってのも特徴的。ここまでクサいメタルをとことん鳴らせるHeavenlyというバンドは凄い。アルバムジャケットのエロさっつうかチープさがそれをまた冗長させている気がしていて、日本のアニメが流行しているフランスの実情が表れているのか…、とにかくイメージとのギャップが楽しめるものです。



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フレ
Posted byフレ

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