陰陽座 - 臥龍點睛

別にどのアルバムが最高ですと言える程ではないけど、全部聴いている中で最初に印象的だった曲が入っていたのがこの2005年リリースの6枚目のアルバム「臥龍點睛」だったので…。4曲目の「甲賀忍法帖」がひたすらポップでキャッチーでかっこよかったのですよ。後で調べてみたらアニメソングのタイアップ曲だったんですね。なるほど…、それでこういうキャッチーなポップさを出していたんだ。それでも凄くわかりやすくてウケる楽曲を自分達らしさを殺さずに出していけるんだから見事。新たなファンを獲得したことは想像に難くない。
さて、陰陽座=陰陽師というソロではなくバンドだから「座」なワケで、まぁ、欧州のゴシックメタルと同じスタンスと言うかスタイルというのか…、向こうが「ゴシック」という様式を用いるのならば我が日本としては「和」を用いようじゃないか…というコンセプトなのかどうかは知らないけど、聴いている限りはそれが堅実に表れている気がする。歌詞は完全日本語どころか古語や語呂まで混ぜ合わせたパッと聴いても何を言っているのかよくわからないくらい難しい日本語なのですよ。ここでまた日本語にこだわりを持つ発信側と理解しようとする受信側という図式により頭の悪くなってきた日本人に対して日本語を再度認識してもらうワケだ。ここは凄い。アルバムトラックにしろなんにしろ全部日本語なのだから。読めないタイトルやアルバムタイトルすらあるのだからそのこだわりはもの凄い努力だろう。
はて、音的には面白くて完全にスピードメタルに近い世界で、まぁ、もちろんゴシックメタル的なのもあったりするんだけど、歌は演歌ですよ。男女ボーカルなんだけどやっぱり女性の黒猫さんが歌う歌が好きですねぇ。昔の浜田麻里そのままの歌と言えばわかりやすい…ハズ。ギターソロの入り方やアレンジなんてのは結構昔ながらのメタルファンには堪らないパターンが使われているのでツボにはまるんじゃないだろうか?ゴリゴリのリフってのはないので、そういうのとはちょっと違うけど、柔軟な姿勢を持つメタルっていうトコだ。
「臥龍點睛」だけでなく、どのアルバムも聴きますね。どれがいいとかじゃなくて音的に流していて心地良いっつうのか、こういう音に馴染んでるだけか。
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