Steel Mill - Green Eyed God

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 割と事ある毎にドイツ人と日本人の感性が似ているんじゃないかと思うことがある。まぁ、職人気質な所とかもそうだけど、音楽的な好みというのもそんな傾向があったりするような感じでさ。もちろん全部じゃないけど。そういえばビートルズだって若い頃はハンブルグで武者修行をしていたくらいだからドイツってのは何かと魅惑のある国なんだと勝手に思ってるんだけど…。ドイツを制するものは世界に進出できる、みたいなさ。Zeppelinなんかもそうだし、結構ドイツ制覇してから出てくるバンドってあるんじゃないかな。

Green Eyed God グリーン・アイド・ゴッド(紙ジャケット仕様)

 Steel Millというイギリス人によるバンドがその昔に存在していて、そんなドイツでの武者修行からなのか何故か1971年にドイツのベラモフォンレーベルというところからアルバム「Green Eyed God」をリリースしたバンドがあってですね…、その後1975年に逆輸入バンド的に英国でその「Green Eyed God」がリリースされたらしいんだけどさ、その間の4年間ってSteel Millは英国からドイツに出て売れているバンド…とまではいかなかったけど、それなりの評価があったから英国盤がリリースされたのかもしれない。または、その間にそんなバンドがあるってことで非常に珍しがられた人気の上でのリリースだったのか、英国としては自国のバンドのアルバムを余所の国でしかリリースされていないという事実を許せなかったのか(笑)。いやいや…。

 そのSteel Millの「Green Eyed God」なんだが、自分的には随分と前にカウンターフィット盤を手に入れまして散々聴いてたので結構思い入れあるなぁ。オリジナルなんて見ることはなかったけど、とにかく最初の曲のギターリフがとてつもなくダサくてかっこよくてさ。速攻でギターコピーしてたもんな。それくらい簡単でインパクトのあるリフなんだが、アルバム全体としても紛れもなく英国風の品位に包まれたアルバムです。ゴツゴツしないで優しく、上品にそしてまろやかに…、出てくる音は全然違うけどGnidrologみたいな雰囲気があってね、技術力のなさもB級で心地良い。音そのものは基本的に線の細いギターを中心としたハードロック風味のスカスカな音で、歌はこれもまた線の細い特徴がなくて頼りなさ気な声でして(笑)。特筆すべきところがあまり見当たらない英国ロックサウンドとしか言いようのない世界だけど、何度聴いても飽きない深さ。これ、一体何なんだろう?別に激しいってワケじゃなくてプログレってモンでもないし、でも何か心地良い。不思議だ。

 あまりレビューされていないみたいだけど、CDは一応出ていたらしく多分再発もあまりないんだろうけど、機会あったら聴いてみてほしいな。ま、最初からコレだと疑われるからある程度英国ロックを聴いた後に聴くとよろしいかと。かっこよく書けばさ、ブラック・サバスから暗黒を抜いたような音とも言えるんだけど…、いやかっこよくないか(笑)。



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フレ
Posted byフレ

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