Blossom Toes - If Only for a Moment

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 60年代英国のサイケデリックポップバンドの中でアルバムを数枚もリリースしたバンドってのは70年代のバンドと同じようにやっぱりそんなに多くはないようだ。一枚のみで違うバンドに発展したりまた新たなバンドになったりというようなシーンで、だから故にサイケデリックならこのバンド、という代名詞的なバンドがないのもその象徴。その点ピンク・フロイドの執念は大したもので、最初期のシド・バレットの脱退劇からミュージシャンとしてのバンドに立て直したというのは珍しいケースだったのかもしれない。

If Only for a Moment [Import] We Are Ever So Clean [Import]

 そんな中で1969年に二枚目のアルバム「If Only for a Moment」をリリースしたBlossom Toesというサイケデリックポップの申し子的バンドです。ところがファーストアルバム「We Are Ever So Clean」ではカラフルで煌びやかなサイケポップを展開していたのに、この「If Only for a Moment」では発展してしまって、もの凄くヘヴィーに粘っこいブルースに根ざした重いロックをプレイしている。まぁ、言い方を変えればサイケデリックからアシッドロックに変化したという言い方もできるんだけどね。

 それが故に非常~に最初からギターがファズギラギラで面白い。ブルースに根ざしたと言ってもブルースを奏でているワケではなくって重さのモチーフにブルースを使っているだけで実に中途半端なのは事実(笑)。いや、魅力的なんだけどさ…。なんかねぇ…これほどB級にならなくても良いのに、ってくらいにB級エッセンス全開なんだよ。もともと4人編成のバンドだからこうなってもおかしくないんだけど、あまりにも時代を反映しすぎてる。かと言ってカラフルさはないのかと言うと、結構残ってたりするので中途半端。

 プロデュースがジョルジオ・ゴメルスキーってのも怪し気な所かもしれない(笑)しマーマレードレーベルからのリリースってのも更にB級感を漂わせている…。いやいや、直後のブルースハードロックの全盛期を思うと一足早く取り組んでいたバンドという見方もできるってもんだ。悪くはないがどこを取っても中途半端な印象は否めない…。



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フレ
Posted byフレ

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