Wil Malone - Wil Malone

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 Orange Bicycleのサイケデリック且つポップでカラフルな展開とは裏腹に、中心メンバーでもあったWil Maloneという鍵盤奏者はその才能を解き放ち、即座にソロアルバムをリリース。それが1970年のことなので、まったくOrange Bicycleと時をほぼ同じくしての活動だったのか、活動停止後即座に動いたのかよくわからないけど、素朴なアルバム「ウィル・マローン」が出来たのだな。

ウィル・マローン

 カラフルなOrange Bicycleとは正反対に純朴で素朴でシンプルにしゃがれた声で聴かせるシンガーソングライター作品的なメモリアルとなってる。最初期のデヴィッド・ボウイみたいなサウンドがいっぱい詰め込まれていて、それがまたかなり良質なセンスを感じるモンだから面白い。英国人ってのは普通にこういう音が出せるものなのだろうか?ってくらいにボウイの初期作品と同じ音してるもん。ニッキー・ホプキンスとかも参加しているようなので、スタジオミュージシャンでもあった、そしてモーガンタウンスタジオの主でもあったWil Maloneならでは音作り。それは素朴に自分を出したもので、何も凝ってないし装飾も施していない、そんな純朴な音。時代を反映して多少カラフルにはなってるけど、やっぱりボウイの最初期と同じ表現程度。あの「Space Oddity」を出す前あたりのボウイね。

 ジャケットはちょっとサイケデリックな印象で、妖しげなのであまり手を付けたいっていう絵じゃないんだけどさ、かなり好きな音だな。驚くのはこのWil Maloneって人はこんな純朴な音やっていながら、その後あのIron Maidenのファーストアルバム「Iron Maiden」のプロデューサーもやっているという人です。なんだろね、その振れ幅の大きさは(笑)。今でも新しいバンドの作品を手がけていたりする裏方の大御所になっているみたい。知らず知らずにアルバムにクレジットされている人なんかな、今は。そんな歴史的な方の多分唯一のソロ作品「ウィル・マローン」。良い雰囲気ですよ~。



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フレ
Posted byフレ

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