Stack Waddy - Stack Waddy

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 デッカ・デラムの傘下でのノヴァレーベルと同様にあのCBSにももちろん70年頃には傘下のレーベルってのがあったワケで、RCAのネオンほどメジャーじゃないが、ダンデライオンレーベルってのがあった。まぁ、結局レーベル運営そのものは何故かワーナーやらポリドールやらに売却されているのでどこの傘下なのかがややこしい。結局どれもこれもが非常にマイナーなモノになってしまってレア盤の運命を辿る事になってる。どっからどう見てもメジャーな人が全くいないに等しい。有名どころと言ってもせいぜいブリジット・セント・ジョンくらいか?う~む…。

Stack Waddy バガー・オフ!

 そんなダンデライオンレーベルの主でもあるBBCのジョン・ピールが発掘してきたバンドのひとつにStack Waddyというバンドがある。驚く事にアルバムを二枚もリリースしているので、そこらの英国バンドよりもまだ売る気があったって事だろうか。今回はその最初のアルバムの1971年にリリースされた同名タイトルアルバム「Stack Waddy」です…。セカンドは「バガー・オフ!」っつうタイトル。

 最初に書いておくと、いや、曲目見て分かるようにどれもこれもカバーソングばかりで、思い切り泥臭いブルースロックをひたすら奏でるというバンド。そこには全くギミックも無けりゃ独自創造性も無く、ただひたすらブルースを繰り返すだけ。なので、迫力や雰囲気はもの凄いし、歌にしてもピーク振り切った状態での録音としか思えないくらいに迫力があって非常に個性的。しかし、残念ながらそこには独自性が無いため、単なるその他大勢のブルース模倣バンドとしてしか音が聞こえてこない。それが故にどうしても淘汰されてしまったのはしょうがないだろう、というのがよく分かる。

 でも面白い事に、英国B級路線ブルースロックが取り上げられると大体このStack Waddyは出てくる。ダンデライオンだからか?いや、多分この時期の英国ブルースロックの洗礼バンドでここまで泥臭いバンドは無いからじゃないか?妙な言い方だけど、模倣のオリジナリティがあるもん。つまり模倣しかしない、っていう純粋な人達ってのはほとんどいなかったから、Stackwaddyくらいだったんだよ、多分。皆が思い描くような思い切りブルースの模倣バンドって。他は皆何故か独自性を持ったり発展させたりしちゃってるから。逆の意味で稀少だったんだろうとも思う。模倣の天才はツェッペリンかもしれないけど、やっぱり独自性が大きかったし。

 そんな変な称号みたいなものを持ち合わせているStackwaddy。ジャケット通りにむさ苦しく想像通りにブルースロックを奏でているバンド。バランスが悪いとしたらダンデライオンレーベルからって事だけかもしれない。



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フレ
Posted byフレ

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