デビューアルバム「Music In A Doll's House」という凄く幻想的なジャケットに包まれたアルバムで世に出現しているが、プロデュースがデイブ・メイソンでエンジニアのエディ・クレイマーというメンツ、更に3枚目のアルバムからはあのピーター・グラントのお薦めでベースに元スペンサー・デイヴィス・グループのジョン・ヴェイダーを迎えており、以降ジョン・ウェットンなどもメンバーに入ったりする英国切っての強者バンドとして有名なのだが、日本では全然人気がないってのも面白い。しかしロジャー・チャップマンの声は結構ハマるんだよな。多分このバンドも良い曲がなくって、結構スリリングな音に挑戦するんだけどなかなか飛翔しないままに終わってしまっているってのが要因かな。ただ、ジャケットがどのアルバムを取ってみても英国的で、変形ジャケットも多いバンドだね。で、そのファーストアルバムの中味は初っ端からチャップマンの特徴的な声で歌われているんだけど、結構曲によって歌い方や声色を変えているのもプロだよね。楽器の方も煌びやかに登場するので演出面でも結構楽しめる。個人的には最初と最後が好きなんだけどさ。
でもね、この人の声に目覚めたのは実はマイク・オールドフィールドの「Crisis」っていう1980年の作品の最後に収録されていた「Shadows On The Wall」って云う曲なんです。このアルバム、イエスのジョン・アンダーソンが歌っていたり、何と云ってもクリスタルボイスの持ち主、マギー・ライリーが歌う「Moonlight Shadow」がダントツに光り輝いている作品なんだけど、最後の最後でチャップマンの声で「Shadows On The Wall」が歌われていて、曲が良ければこの人の歌声は更に価値あるモノになるとつくづく実感した一曲で、もう最高に素晴らしいんです。絶対もっとブルース系で思い切りシャウトできる曲に出会って世に出るべきだった人だよなぁ…、と思います。
チャップマンの声、アクが強くてもしつこくないっての、わかるわかる~♪
デイヴ・メイソンがプロデュースだそうですが、NEVER LIKE THIS ってゆう曲のヴォーカル、チャップマンではなくて、自作曲ではヴォーカルも披露するリック・グレッチとも違っていて、メイソンが歌っているような気がするのですが♪いかにも'68なサイケ・ポップで好きですが、プロデューサーがそこまでやるってのも(笑)。まあ出来は良いからOKです。
ちなみに僕は、トラフィックの PAPER SUN を長男。スプーキー・トゥースの BUBBLES を次男。ファミリーの EMOTIONS(セカンドの ENTERTAINMENT のラスト曲)を三男としています(苦笑)。