The Small Faces - Ogdens' Nut Gone Flake

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 英国らしいサウンドとトータルコンセプトアルバムとも云うべきサウンドを展開していたもうひとつのバンドがThe Small Facesで、その道のりはThe WhoやThe Kinksなどと同様、初期は超かっこいいビートバンドとして出てきたものの、途中から色々と考えるようになり傑作「Ogdens' Nut Gone Flake」をリリースすることとなるので、今回はその名作を改めて聴いてみた。実はこのバンドについては初期の方が好きで、よく聴いていたのだがこのコンセプトアルバムはしょっちゅう聴いていた作品ではないので久々のトライになったワケだが、う~ん、実に英国的(笑)。プロモーションとかライブ活動がもっと盛んにできていればかなり良いバンドとして世界に認知されていたんだろうけどなぁ、残念ながらライブが少なすぎたんだろうな。もったいない。ま、それでもこのバンドのおかげでハンブル・パイ、フェイセス、スリム・チャンスっつうバンドに繋がってくるんだからこれでよかったのかもしれないな。

 で、このアルバムね、正にサイケなドラッグ時代でもあった1968年の作品なだけあって、その要素がたっぷり入ってるけだるい感じのするアルバムだね。サウンドの一貫性は見事なものなんだけど、まあ、そういうの云う前に正直、スティーヴ・マリオットの黒い、あまりにも黒すぎる歌声が、ハートのある歌声が凄くサウンドとミスマッチ、…と云うかサイケに合わないんだけど、どういうワケか見事に溶け込んでいる面もあって不思議な魅力を出している。ギターもハードと云えばハードだし、何か不思議な作品だな。ただ云えることはかなりの名盤ってことくらい(笑)。メリハリがあるんだろうな、きっと。ハードなものとサイケなヤツと「Lazy Sundey」みたいなモロにロンドンって感じのポップソングも同居しているワケだからそりゃそうなるんだけど、やっぱスティーヴ・マリオットって天才だったんだなと感じます。アルバム全体に散りばめられている効果音なんかも結構考えられていると思うしさ、プログレ最初期に近いものはあるんでその辺好きな人にも受け入れられる作品じゃない?

 円形ジャケが有名でアナログ時代は幻だったけどCD紙ジャケになってからも再発されてるのかな、アイディアも含めて面白い試みだった時代の産物。
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フレ
Posted byフレ

Comments 12

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nyarome007  

うわっ、これも私のツボです(笑)
このアルバムは、私にとっては「Afterglow」がすべてで(異論はあるでしょうが)。とにかくもう冷静に語れないくらい好きな曲、そして大切なアルバム。
私も以前は初期の方が好きで、「Understanding」、「All Or Nothing」「.Get Yourself Together」(これは中期でしょうか)等々、大好きな曲をバンドで演奏しておりました。懐かしい思い出です。そういえば、マリオットの命日も来月ですね。

2006/03/06 (Mon) 00:58 | EDIT | REPLY |   
evergreen  

ハンブル・パイから、逆行して聞くと驚きでもあり、納得でもあるかな?
色んな事して、’70年代に活躍した人が、もとはこれやっていたと言うのが私は好きですが。

2006/03/06 (Mon) 08:54 | EDIT | REPLY |   
V.J.  

TBさせてもらっちゃいました。
やっぱ、この混沌な中に、ちゃんとS.F.しかだせない味が同居しているオグデンは、今でも私の愛聴盤です!

確かに初期の方が、MODSとしては◎なのですが、オグデンがあるから、S.F.が今でも聴き継がれる。って感じがします。

上の方のコメにもありましたが、アフターグロウは、大傑作!同感です!

2006/03/06 (Mon) 14:23 | EDIT | REPLY |   
zep  

Small Facesってまだ聴いたこと無いんですが、再発が出てるんですね!この記事を読んで聞きたくなりました。スティーブ・マリオット自体聴いたこと無いんですが黒すぎる歌声というのがそそられますね(笑)。

ほんとにいろいろなタイプのバンドが細かく書かれていてとても参考になるのですが、もしよろしかったらこちらからリンクさせていただいてもよろしいでしょうか?

2006/03/06 (Mon) 21:36 | EDIT | REPLY |   
大介(東京都)  
紙ジャケ2度購入しました

フレさん、こんばんは!TBありがとうございます。
このアルバム、好きですね。彼らのアルバムの中でも一番好きです。
この頃のライブ聴いてみていたいですね、音源に映像あればなー。
また円形ジャケも好きで紙ジャケだけで2度買っちゃいました。

2006/03/06 (Mon) 22:47 | EDIT | REPLY |   
evergreen  

フレさんもきっとご存知だとおもいますが・・・
映像は、DVDの”スティーヴ・マリオット”として出ているものに少しですが写っています。少しですが。

2006/03/07 (Tue) 09:01 | EDIT | REPLY |   
フレ  
コメコメ感謝っす!

>nyarome007さん
あ、もうね、初期は大好きです。コチラ ↓ で以前書いてます~♪
http://rockcollector.blog31.fc2.com/blog-entry-27.html
マリオットの最後は実に残念でしたねぇ。追悼コンサートに集まった面々の凄さが彼の人柄の良さを表してます。

>evergreenさん
その順番だと驚きになるでしょう。もちろんこの人のルーツは、っていう聴き方が基本なのでそういうのが実に面白いです♪

>V.Jさん
トラバさんくすです。そうですねぇ、こんなアルバムでもS.Fらしさはしっかり出てますからその辺はセンス、でしょう。聴けば聴くほどに味が出てくるのは英国ロックならではのワザなのでまだまだ楽しめそうです。

>zepさん
まずは初期をオススメします♪「Whole Lotta Love」と同じ歌詞で迫る「You Need Love」あたりからどうぞ♪マリオットに多分シビれるはず(笑)。リンク、是非お願いします♪

>大介さん
どもども♪紙ジャケ二度の購入はさすがですね(笑)。コレ、缶CDでも出てましたよね?好きな人は5種類くらいあるんじゃないだろうかって思います(笑)。映像ですか…、ほとんど見たことないです。ま、あるのは知ってるんですけど…。

>evergreenさん
いや、知らなかったですので情報サンクスです。そのDVDまだ見てないなぁ。あ~、見たいものがいっぱい(笑)。こないだようやくロリー・ギャラガー見たくらいだからなぁ(笑)。

2006/03/07 (Tue) 20:35 | EDIT | REPLY |   
zep  

早速こちらからリンクさせて頂きました~。フレさんのところからもリンクしていただけるということでこんな素晴らしいblogに貼ってもらえるっていうのはほんと光栄です!

Whole Lotta Loveと同じ歌詞だなんてもっと興味が沸いてきました(笑)あ~早く聴いてみたい。

2006/03/08 (Wed) 18:01 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>zepさん

リンクさんくすです♪
このバンド、聴いてみると結構深くてハマるかも(笑)。

2006/03/08 (Wed) 21:21 | EDIT | REPLY |   
もりたん  

ども!
ワタシも最初この盤を聴いたときは
マリオットのソウルフルなボーカルは
サイケ曲に合わないかもと思ってしまいました(汗!)
でもそれは自分の中で、やっぱり初期のモッズ期が大好きだったから
どうしてもソレを期待してしまうということに気づきました(^^ゞ
やっぱワタシは本能的に(?)モッズ時代が好きなんですよね(^^ゞ
でもこの盤も何度も聴いてみたら次第に味わい深さを感じてきて
今ではコッチのほうをよく聴いてるかもしれないです(^^)

2006/08/05 (Sat) 23:07 | EDIT | REPLY |   
240  
早速TBありがとうございます

早速TB有難うございます。記事にも書きましたが、スモール・フェイセズってなぜかあまり聴いていなかったんですよね。あとコンセプトアルバムってあまり好きじゃないんですけど、本作はかなり気に入ってます。やっぱり楽曲がいいんですよね。ご指摘の通り、スティーヴ・マリオットって天才だったんだなあと思いますよ。同感です。

2010/12/04 (Sat) 11:48 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>240さん

いや、久しぶりにSmall Facesの話題~と思って。
自分も若い頃から凄く好きってんじゃなかったけどだんだん分かってきた感じですね。
コンセプトアルバムも確かに英語堪能じゃなきゃイマイチ飽きますよね(笑)。

2010/12/09 (Thu) 23:40 | EDIT | REPLY |   

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