Van Der Graaf Generator - The Least We Can Do Is Wave to Each Other

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 初期のプログレッシヴロックってのはサイケデリックから流れてくる感じのものも多くてね、ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレイターってのもそんな感じに流れてきたようだ。そもそもピーター・ハミルという希有な才能の持ち主が見出されてアルバム「The Aerosol Grey Machine」を作ったものだが、まだまだソロで進めるということも考えていたらしい。しかし1969年にリリースされたVDGG名義でのセカンドアルバム「The Least We Can Do Is Wave to Each Other」こそがメジャーシーンへのデビューアルバムとも云われているものだ。

The Least We Can Do Is Wave to Each Other The Aerosol Grey Machine

 VDGGってさ、かなりプログレッシブなバンドっつう印象なんだけど、「The Least We Can Do Is Wave to Each Other」を聴いているとそういうのでもなかったんだな、と感じる部分もまだまだ多い。以降は思い切りプログレッシブな感じで進んでいくのでプログレバンドってのは別におかしくはないんだけど、全部が全部ってなもんでもない。「The Least We Can Do Is Wave to Each Other」はその道に進み始めた第一作として捉えてみてもよいアルバムでね、牧歌的な作品やアコースティックで彩られた世界ってのが根底にあるよな~ってのが曲によって出てくる。ピーター・ハミルさんの好きな世界だからねぇ。

 ところがアルバム全曲で6曲。特に前半はもの凄いハイテンションで攻め立ててくる楽曲が並んでいるので息つく間もないくらいに感動できるってなレベル。やっぱりAクラスのセンスと洗練された音作りというのは違うモンだなぁと。攻撃的かと思えば牧歌的、静と動が混合した、そしてそれぞれの楽器の音色もお互いを消すことなく突出しているし、見事なバランス。どうなっていくんだろ?っていうドキドキ感もよろしいしね。それでサイケデリック上がりの雰囲気も出てくるのでちと変わってる。じっくりと一人で楽しむ作品。ここからVDGGは過激で繊細な作品をリリースし始めるのだ…。

 オルガン中心…だけどギターも入ってくる時はエグイし、何と言ってもピーター・ハミルの突出した表現力が圧倒的にバンドの中の存在感を示しているのはよくわかる。これまでは「The Least We Can Do Is Wave to Each Other」ってのは割と自分の中では位置付けの低いアルバムだったんだけどね…、久々に聴くとかなりこなれていたってのがわかって嬉しい。



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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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papini  

ハミルが大好きで、ソロを集めたpapiniですよ。
いい!いいねぇ♪
初めて聴いた時、電撃走ったもんなぁ、これ。
1,2は誰がなんと言おうと名曲だ。
そう、このヨウツベの曲は名曲なんだ♪

あ、でも後半も捨てがたいので、結局全部好き(笑

でも、なんでだろうね・・・
アタシの知り合いは結構、VDGGをスルーしてるの多いんだよ。
聴いたけど、なんていうか・・・っていう煮え切らない答えが返ってくる。

おかしいなぁ・・・
かっこいいのになぁ・・・ハミル・・・。

2009/09/24 (Thu) 23:08 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>papini嬢

VDGGってさ、最初に聴いたアルバムでインパクト受けるのかな…。自分も「H to He...」を最初に聴いたんだけどインパクト強くて今でも好きな作品だしね。ハミルさんはソロのライブをビデオで見てて、かなり驚いた。VDGGの印象と違ったからだね。
ハミルさんってあの体と表情と顔で、あんなにパンクなアーティストなのか?ってのに驚く。表現方法が攻撃的でびっくりするもん。ソロ作は今でもあまり聴き切れていないなぁ…。

2009/09/26 (Sat) 00:01 | EDIT | REPLY |   

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