Mogul Thrash - Mogul Thrash

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 コロシアムの名盤「Valentyne Suite」の後にバンドを脱退し、クレム・クレムソンにその座を明け渡すコトとなったジェームズ・リザーランドはワウペダルを用いたアグレッシヴなギターをプレイすることでコロシアムの核の一端を担っていたのだが、やはりギタリスト的にはワガママ的な部分も多かったのだろうか、今度は自身が中心になったバンド、モーグル・スラッシュを結成して1970年にアルバムをリリース。

Mogul Thrash Mogul Thrash

 邦題は「炸裂!」だったらしいが、まぁ、「Mogul Thrash」で良いでしょう(笑)。その筋の人には見覚えのあるアルバムジャケットだったりする、かな?そうでもないか(笑)。いや、ジェームズ・リザーランドのバンドでブラスロックとも云えるサウンドを展開しているのでコロシアムの延長戦というかコロシアムをもっとすっきりさせてワウペダルのギターをギュインギュインと入れまくったアルバムってトコなんだけどね…、ひとつだけ圧倒的に異なることがあるんですよ。うん、ベースが凄いの。ここまで弾くか?ってくらいにラインで走りまくってて、それがかなり心地良いフレージングだったり、楽曲の流れをグイグイと引っ張っていたりしてとにかくタダモンじゃない。そういうのがよくわかるベースライン。

 だって、ジョン・ウェットンだもん(笑)。

 そうなんだよね、ジョン・ウェットンがプロとして最初に参加したアルバムとして名高い、のかどうかは別として、そういうアルバム。アナログの時はもちろん探しきらなかったのでCDになってから聴いたんだけど、はっきり言って、クリムゾンの時のジョン・ウェットンよりもベース弾きまくってる(笑)。対するリザーランドのギタープレイが稚拙なものに聞こえてしまうくらい突出したプレイぶりは後のジョン・ウェットンの才能を確認するには丁度良い音源資料。CD時代になってのリリースではボーナストラックやらなんやらと入ってたり曲順も違っていたりするのだが、並び方としては悪くない。CD最初のボーナスとラク「Sleeping In The Kitchen」からして何だこのベースは?と思うような曲で、そのまま本編に入ってもとにかくベースしか聞こえないじゃないか、っつうくらいなもんだ(笑)。面白い。ベース好きな人は聴くべしってトコ。いや、そうじゃなくてもこんだけ自由自在に弾けるベーシストはそもそも少ないし、そういうバンドも少ないので、正直言ってベーシストのソロアルバムでもここまで弾かないだろ、って。なので、是非笑うためにも聴いて貰いたいよ、これは。 コロシアム時代にもプレイしていた「Elegy」とか凄いよ。別の曲では「Easy Money」と同じリフが出てきたりとか(笑)。

 そうそう、書き忘れてたけどプロデューサーにはブライアン・オーガーが配されているので、演奏にも参加しているし、ジョン・ウェットンh「St.Peter」って曲で歌も歌ってます。楽曲はこの時代特有のロックの雰囲気をしっかり閉じこめたサウンドで、ブラスが多用されている上にベースオンパレードのアルバム。クリムゾン関連で何か入手するなら、コイツを探した方が絶対タメになりまっせ。





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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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papini  

これね、アタシがColosseumの記事を書いたときに
コメントで「こんなんもあるよ」ってあってさ。
それで買ったんだよね。
そしたら、ジョン・ウェットンじゃん??(笑
やっぱり、うまいよなぁ。ジョン・ウェットン。
思いっきり飛び抜けてるモンね。
うん、笑った。その後を知ってるが故に
この突出したベースプレイは凄い反面、なんか笑える(笑

んで、何気なくオーガーさんの名前もあるしさ。
「あ、なんかラッキー」て思った記憶がある(笑

2009/09/17 (Thu) 10:07 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>papini嬢

それですぐ手に入るってのがよろしい。うん、入手した価値はあるアルバムでしょ、これ。うまいんだよ、ジョン・ウェットン。ハンパじゃなく好き勝手にやってて巧いんだよ。そりゃこの後飛び出るだろう、って。ま、若気の至りのプレイだが(笑)。

オーガーさんもいたのか…、それは気付かなかった…。確かに、「あ、ラッキー」な気持ちがわかる。逆に今、「あ、ホントだ、しまった」って気がするのは何故_?

2009/09/18 (Fri) 23:44 | EDIT | REPLY |   

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