Colosseum - Daughter of Time
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英国ロック史の中で目立たないけれど実は重鎮バンド、というかメジャーシーンで活躍しているよりも重要なバンドというものがいくつかある。古くはアレクシス・コーナーやジョン・メイオールのバンドなんてのは正にそんな英国ロックを産み出すメンバーの巣窟だったわけだし、ヤードバーズは言わずもがな、クリムゾンだってそんな類だ。もっともバンドとしてメンバーがコロコロ変わるってのが良いワケではないが、ある種スクール的になっているところはあるんだと思う。そういうバンドから巣立ったメンバーがそれぞれ活躍して英国ロック史に残る作品が幾つも生まれたというのは誇らしいことだろう。そんな中でも実は凄く重要なポジションを占めているコロシアムというバンドだ。

まぁ、メンバーの出入りも激しいけどもちろんアルバムのレベルの高さも演奏のレベルの高さもハンパじゃない。それでいて活動期間は3年くらいという恐ろしく凝縮された経緯を持つバンド。2枚目の「Valentyne Suite」はコンセプトアルバムとしても有名で、名盤としても名高い。4作目のライブアルバム「Live」は正直言ってロック史の上位3位に入るくらいの凄いライブ盤なのだ。その間に挟まれた3作目が本作「Daughter of Time」なのだな。1970年リリースの非常にシンプルで高貴なジャケットを持つアルバムなのだが、バンドの来歴はともかくこの「Daughter of Time」に参加しているメンバーが凄い。
ドラムはもちろんリーダーのジョン・ハイズマンだが、当然、以降にあちこちで名前を見ることとなるサックス奏者ディック・ヘクストール・スミス、グリーンスレイドというバンドで活躍するデイブ・グリーンスレイド、初期ルネッサンスに参加していたベースのルイス・セナモ、説明不要のギタリスト、クレム・クレムソン、そして驚くばかりのボーカリストにはそれまでのキャリア豊富、且つ後にアトミック・ルースターに参加する、そしてジミー・ペイジお気に入りのクリス・ファーロウを配しているのだな。ここから派生したバンドやメンバーの過去の経歴を纏めるだけで一大英国ロックファミリートゥリーが完成することだろう…。
さてさてそんなコロシアムの「Daughter of Time」だが、とにかく濃い。演奏もアレンジもだが、圧巻はクリス・ファーロウのR&B的な快活で英国らしくない…というか圧倒的な歌唱力がバンドの全てを支配しているので、正直言ってバックばどんなに凝ったプレイをしてもアレンジを施してもひとつの歌モノの曲に纏まるという存在感。そして全くその存在感にヒケを取らないバンドの面々の演奏力も素晴らしい。クレム・クレムソンも一生懸命弾きまくっているし、グリーンスレイドも独特のトーンで楽曲を盛り上げているが全くクリス・ファーロウの歌声には敵わないようだ(笑)。ルイス・セナモのベースラインはこれまでのコロシアムのベーシスト、トニー・リーブスと比べるとやはり躍動感とクラシカルなランニングスタイルが得意なことからグリーンスレイドとの絡みが抜群。「Bring Out Your Dead」なんて曲はもうグリーンスレイドの一人舞台なんだが、もうナイスやEL&Pに全くヒケを取らない凄い躍動感と楽曲。ジョン・ハイズマンのジャズ仕様のドラムがこういう風に絡むとそりゃ圧巻だわさ。音楽的にはジャズもブルースもクラシックもプログレも一緒くたに入りまくった全く形容できないが激しいロックであることは確かだ。
こういうバンドの存在感とか音の楽しみ方ってのが一番面白い。そして英国ロックの醍醐味を体現してくれている重要なバンドだというのも嬉しい。アルバム数少ないけど、その分たっぷりとそれぞれを楽しめるのも良いしね。この「Daughter of Time」を散々聴いてから「Live」を聴くと、もうねぇ、普通のロックとか聴いてらんないよ(笑)。


まぁ、メンバーの出入りも激しいけどもちろんアルバムのレベルの高さも演奏のレベルの高さもハンパじゃない。それでいて活動期間は3年くらいという恐ろしく凝縮された経緯を持つバンド。2枚目の「Valentyne Suite」はコンセプトアルバムとしても有名で、名盤としても名高い。4作目のライブアルバム「Live」は正直言ってロック史の上位3位に入るくらいの凄いライブ盤なのだ。その間に挟まれた3作目が本作「Daughter of Time」なのだな。1970年リリースの非常にシンプルで高貴なジャケットを持つアルバムなのだが、バンドの来歴はともかくこの「Daughter of Time」に参加しているメンバーが凄い。
ドラムはもちろんリーダーのジョン・ハイズマンだが、当然、以降にあちこちで名前を見ることとなるサックス奏者ディック・ヘクストール・スミス、グリーンスレイドというバンドで活躍するデイブ・グリーンスレイド、初期ルネッサンスに参加していたベースのルイス・セナモ、説明不要のギタリスト、クレム・クレムソン、そして驚くばかりのボーカリストにはそれまでのキャリア豊富、且つ後にアトミック・ルースターに参加する、そしてジミー・ペイジお気に入りのクリス・ファーロウを配しているのだな。ここから派生したバンドやメンバーの過去の経歴を纏めるだけで一大英国ロックファミリートゥリーが完成することだろう…。
さてさてそんなコロシアムの「Daughter of Time」だが、とにかく濃い。演奏もアレンジもだが、圧巻はクリス・ファーロウのR&B的な快活で英国らしくない…というか圧倒的な歌唱力がバンドの全てを支配しているので、正直言ってバックばどんなに凝ったプレイをしてもアレンジを施してもひとつの歌モノの曲に纏まるという存在感。そして全くその存在感にヒケを取らないバンドの面々の演奏力も素晴らしい。クレム・クレムソンも一生懸命弾きまくっているし、グリーンスレイドも独特のトーンで楽曲を盛り上げているが全くクリス・ファーロウの歌声には敵わないようだ(笑)。ルイス・セナモのベースラインはこれまでのコロシアムのベーシスト、トニー・リーブスと比べるとやはり躍動感とクラシカルなランニングスタイルが得意なことからグリーンスレイドとの絡みが抜群。「Bring Out Your Dead」なんて曲はもうグリーンスレイドの一人舞台なんだが、もうナイスやEL&Pに全くヒケを取らない凄い躍動感と楽曲。ジョン・ハイズマンのジャズ仕様のドラムがこういう風に絡むとそりゃ圧巻だわさ。音楽的にはジャズもブルースもクラシックもプログレも一緒くたに入りまくった全く形容できないが激しいロックであることは確かだ。
こういうバンドの存在感とか音の楽しみ方ってのが一番面白い。そして英国ロックの醍醐味を体現してくれている重要なバンドだというのも嬉しい。アルバム数少ないけど、その分たっぷりとそれぞれを楽しめるのも良いしね。この「Daughter of Time」を散々聴いてから「Live」を聴くと、もうねぇ、普通のロックとか聴いてらんないよ(笑)。
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