Rare Bird - Rare Bird

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 ギターレス、ツインキーボードという特殊な楽器編成によるバンドはグリーンスレイドである種の完成を見た気がするが、その前に活躍していたレア・バードというバンドがそもそも同じ形態で活動していたのだ。レア・バードは面白いことにそんな編成でありながら…、というかこんなムーディな楽曲を繰り広げながらも70年には「Sympathy」という大ヒット曲を産み出しているのだった。

Rare Bird As Your Mind Flies By

 アルバム「Rare Bird」はその前年1969年にリリースされていて、その中にも「Sympathy」は収録されているのだが、アルバム全体を最初から聴いていると決して「Sympathy」がポップで売れ線だったというワケではないことに気付く。そもそもそういう傾向を持つバンドだったのだが…。

 いやぁ~、これももちろん久々に聴いているんだけど、こんなにムーディでドロドロだっけ?ドロドロっつうのかエッチィ感じに迫り来るんだよ。オルガンや鍵盤によるマイルドさもあるんだけど、メロディセンスもしつこいっつうのかね、エロっぽくて、仰々しいって感じ。まぁ、英国でしか出てこない音ってのは確実だ。プロコル・ハルムの「青い影」とムーディ・ブルースの雰囲気を足して濃くした感じです。ただ、小曲の軽やかさってのもあるので、その辺は牧歌的でほっとする。歌はベースを弾いているスティーブ・グールドが歌っているのかな、ハジケ切れないんだけど結構好きなタイプの歌声。ちょっとノビが足りないけど、ハマってるし。

 さてさて、このバンド、もちろん有名なグラハム・フィールドさんによるものなんだけど、次作「As Your Mind Flies By」にて金字塔をブチ上げた後脱退してフリップさん仲介によりフィールズを結成してアルバム一枚リリース。残りのメンバーも結構変化が激しく音楽性も激しく、一時はジョン・ウェットンも参加したとか…。VDGGのニック・ポーターも参加しているしね。VDGGの派生でもあるThe Long Helloというバンドはレア・バードとVDGGの融合体だし。割と肝となったバンドでもあるワケだ…。

 決してB級ではなく、しっかりとメジャーで活躍していたし音も確かなバンド。メンバーの技量もプロフェッショナルなものだと思うんだけど、やはり売れる、売れ続けるってのは難しいのか今では幻のバンド扱い。ただし割とCD等はリリースされているところが救い。「Sympathy」は聴いてみると面白いかも。



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フレ
Posted byフレ

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