Bad Company - Burnin' Sky

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 一気に時代を進めてポール・ロジャースとサイモン・カークがフリーを辞めて紆余曲折、その後に組んだスーパーバンドがバッド・カンパニーというコトはもちろん有名な事実でして、最初のアルバム「Bad Company」は英米ともに大ヒットを放ち一躍花形に躍り出ることとなった。レーベルがレッド・ツェッペリンのスワンソングってのも話題のひとつだったし、そのおかげでジミー・ペイジはちょくちょくバドカンのライブに顔を出していたりしたそうな。全盛期のジミー・ペイジが全盛期のバドカンと一緒にやるんだから興味津々だね、これは。

 さてさて、そんなバドカンの4枚目ともなった1977年リリースの作品「バーニン・スカイ」。ポール・ロジャースがハッピを着ていることで日本では話題となったようだが、時代は1977年、パンクが台頭してきてオールドロックをケナしまくった後、そしてアメリカではディスコとR&Bブーム到来ってなところにもちろんブリティッシュロックそのものを持ち込んでも上手くいかないだろうってことと、そもそも売れたいっていうのもあって初期からアメリカナイズされたサウンドを目指したバドカンだったが、ここに来て些か方向を見失い始めていると感じる作品とも云えるか。

 最初期のようなカラッとしたロックさはあまり持ち合わせておらず今こそアメリカを目指してっていう時代なのに英国的なジメッとしたミドルなテンポのロック「バーニン・スカイ」で始まるので、おや?っと思ってしまう。アルバム全編を象徴している楽曲でしてねぇ…、かと言って凄く心に響くか?と言われるとそうでもないのが困る。そしたらそのうちフルートが入ってきてさ、これは一体何のバンド聴いていたんだっけ?と思わせるくらいにバドカンらしくない。メル・コリンズだろうなぁ…、あ、そうだ、メル・コリンズが参加してるわ(笑)。この人も特徴ある人だけどこんなトコでも一番個性が出ているかもしれない。

 それ以降もバラエティに富んでいると言えばそうなんだけど、的がズレていてどこ狙ってるかよくわからん。単体で聴いていても、光るか?っていうとそうでもないし、秀作揃い…。ん~、なんか見失ってるなぁ~と言うのがわかる作品ってのと、ポール・ロジャースの多才ぶりが披露されたというのか…。この後バドカンを抜けてソロ活動していってもその多様な音楽性と抜きんでた歌唱力ってのがアンバランスでなかなかハジけ切れなかった人とも言えるか。B面に入って、最初の「Heatbeat」は快活な楽曲だけどちと抜け切れてないか…、でも悪くないな。ギターのミック・ラルフスにも元気がないのかな、もっと弾いてくれても良いのにね。でもB面の方がロック的には良い感じ。

 そんなバドカンの迷いの作品…にしては早過ぎる気もするな。まだ「バーニン・スカイ」って4枚目でしょ?勿体ない…と言いつつも正直言ってこれまでバドカンって2枚目くらいまでしか何回も聴いたってのなかったから、やっぱり面白味に欠けるアルバムではあったんだよ。ここに書く時って大体久々に聴くんだけど、こんなだっけ?ってのも多い。良い時も悪い時もあるけど、今回はやっぱり印象は変わらなかった。軽さもちょっと気になるけど、ガツン、っとロックが来ないんだよね。毎回そうじゃなくても良いけど、やっぱちょっと欲しいじゃないですか(笑)。

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フレ
Posted byフレ

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オダ  

5枚目の「ディソレーション・エンジェル」のほうはよく聴くんですが、こちらはやはりいまひとつぱっとしない印象があって、オダとしてはあんまり聴かないアルバムだったりします。

このアルバムでインパクトがあったのはジャケットです。
ハッピを着たポール・ロジャースが志村ケンに見えたのは、自分だけでしょうか(笑。

2009/08/15 (Sat) 20:06 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>オダさん

5枚目の方が聴きますか?もうねぇ、この辺って結構キツイよなぁ~って印象だったんですよ。だから再度夏らしいかな?ってのもあって挑戦中です。が、まぁ、ちとねぇ…。次は5枚目じっくり聴きます♪
ハッピのポール・ロジャース…、ノーコメント(笑)。

2009/08/15 (Sat) 23:39 | EDIT | REPLY |   

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