EL&P - Emerson Lake & Powell

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 80年代までバンドが持たなかったEL&Pは70年代最期の作品「Love Beach」でバンドの醜態をさらけ出している…とは言い過ぎか(笑)。いや、驚きのジャケットに驚きの中身ってことで、今でもこの作品はなかったことになっているケースが多いのだが、「Love Beach」がリリースされたのが1978年。その後EL&P再結成の話題は特に持ち出されなかったようだが、キース・エマーソンは自身のソロ作をこなすにあたりいくつものデモテープを作りアプローチしていたところ、やはり失業中とも云えたグレッグ・レイクと一緒にまたやろうか、ということになった。しかしエイジア大ヒット中のカール・パーマーは当然オールドタイムなEL&Pには見向きもせず、結局同じく渡り鳥状態で若干隙間のあったコージー・パウエルに白羽の矢を立ててバンド結成することになった…。これがEL&Pの80年代である…。

エマーソン、レイク&パウエル+2 Love Beach

 唯一のスタジオ録音作品「エマーソン、レイク&パウエル」でして、且つドラムがコージー・パウエルってんだからどんなんだろ?とも思うけど、これがかなりエマーソンとハマっていたりするので面白い。やっぱり二人ともロックフィールドの方々なワケでして、荒さと音楽的なところで面白さが出てくるんだろうな。このまま何枚かやっていたら面白かったのにとも思う。ただ、まぁ、やっぱり鍵盤中心でレイクの歌なので幅の狭さは出てしまいがちって部分はあるのはやむを得ないところか。コレっつう曲がないのがちと難しい。全体的にはEL&Pだ~ってイメージなんだけどさ。

 クラシックからの流用でもある「火星」で思い切り好みの音を展開しているけど、80年代とか関係なしの音ですな(笑)。ただ、ユニークな試みだろうし、メンバーと遊ぶには良いのかもしれないと思うが何かが欠落している気がするのは何だろう?悲愴感?だけじゃないよな…。どこか宙ぶらりんな感じで出来上がっているところかもしれないし、やや才能に限界を感じてきたプレイヤーの集まりとも云える部分か…、いや、それは失礼か。

 意外性のメンバーとの融合による新鮮さ、という面は機能しているが短命に終わったのはやはりひとつの機軸を打ち出せなかったジレンマか、はたまたファンが望む形態になっていなかったか…。難しい反応だね、こういうのは。



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フレ
Posted byフレ

Comments 2

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papini  

まあ、そうねぇ、そこそこよねぇ、これ(笑
悪い音盤じゃないんだけど、なんつーか・・・ねぇ(笑

たま~にかける。
んで、BGMになる。
とりあえず押さえたけど、まあ、それだけ?的な。

2009/07/30 (Thu) 10:02 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>papini嬢

まぁ、そういう音だねぇ…(笑)。
BGMだったらももうちっと快適なのいっぱいあるし…みたいな。

2009/08/02 (Sun) 18:18 | EDIT | REPLY |   

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