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1982年発表の期待のスーパーグループ、エイジアによるファーストアルバム「詠時感~時へのロマン」。レコードに針を落とす前からこの面々によるスーパーな衝突を期待して聴くが、何と云うのかプログレバンドのそれぞれの猛者達の過去のカタログからどういう系統の作風かを探索して自分なりに答えを導き出してみる…、が、全く見当たらない。どうも違う…。するとヒットチャートに顔を出してきてこれがポップスだということに気付くのだった…。
いやいや、そうは言わないけどさ、それくらいの期待度で裏切られた、ってことです。普通に聴けばもの凄く良くできてて聴きやすくて爽やかだし、アメリカでもばっちりでしょう、ってなくらいに出来ているし…、これほどのコーラスワークも凄いって思うしね。元々ジョン・ウェットンはポップな指向があった人だし、一番驚いたのはスティーヴ・ハウかな。あれほどのテクニックなのにギタリスト指向に走らずにこういうエイジアの音をやっているってのはやっぱカネのためって感じしちゃうかな。他のメンバーは割とそのままって気がするもん。カール・パーマーはそれほど音楽的指向性が強い人でもないだろうし、ジェフリー・ダウンズはもしかしたらキーマンかも…。そう考えてみると納得度が高いハズ。
そんでもって、ファーストアルバム「詠時感~時へのロマン」なんだが…、名盤じゃないか、これ。透明感溢れる良質ポップスだけど確かなテクニックと所々に散りばめられた凝った要素が強者達のこだわりとして聴けるロック。うん、ロックですよ、これは。音デカイし。再結成してツアーやって…とファンが望んだのもよく分かるね。
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