Sandy Denny - The North Star Grassman and the Ravens

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 音楽ってのは季節も時間も天気も選ぶことがある。今の季節頃にはあまり聴きたいと思うことが多くないのかもしれない音楽ってのもある。やっぱり秋から冬にかけて聴いていたいなぁ~と思える音が自分にはあってさ、多分トラッドフォークとかってのは土地柄の音楽だから、どうしてもそういう時期を選んでしまうんだけど…、ちょっと前に紙ジャケシリーズで再発したもんだから、聴きたくなったなぁ…と思って、季節感を無視して手に取って聴いてしまいました♪

The North Star Grassman and the Ravens 2

 1971年リリースのサンディ・デニー最初のソロアルバム「The North Star Grassman and the Ravens」。もうねぇ、いきなり名盤ですよ、最初から。もっともストローブス、フェアポート、フォザリンゲイと活動した後のソロアルバムなので今更って感じもあるけど、それにしてもここまでの名演、名唄ってのはなかなかできないでしょう。環境的にもテンション的にも素晴らしく全てがマッチした傑作でして…、うん、電車の中とか暑苦しい時に聴くものではなくってエアコンの聴いた夜中にひっそりと聴くものです(笑)。

 フォザリンゲイの幻のセカンドアルバム「2」が発掘されたおかげでこの「The North Star Grassman and the Ravens」の位置付けがよくわかったんだけど、そもそもフォザリンゲイで出来上がっていた楽曲も多かったんだね。しかもメンツはほぼそのままにサンディ・デニーのソロアルバムで再度セッションってのは面白い。フォザリンゲイでは売れないだろうってことで解体させられたのが、結局メンツ一緒なんだもん。もっともリチャード・トンプソンという逸材をギターに配することで、思い切り幅が広がっていくんだけどさ。そのリチャード・トンプソンのギターがこれまたアルバム全編で素晴らしく響いていてですねぇ…、この人のギターはホントに個性的で心に染みます。そしてもちろんサンディ・デニーの何とも言えない綺麗な歌声がね…、これまた感動するんだよ。曲も素晴らしく良いし…、オリジナルもカバー曲も何も全てひとつの歌声と演奏で出来上がっているから全く違和感なく迫ってくる。素晴らしい…。

 アルバムジャケットも思い切り英国的だし、もうねぇ、言うことないくらいなんだけど、普通に聴くと多分ピンと来ない人多いと思う。割と攻略するの難しい人だと思うもん。自分もトラッドも含めてこの人には何十回となくトライしてトライして、やっとわかってきたのはまだ10年も経ってないかもしれない。それくらい深いけど、その分今後聴く回数は何かと多くなるんだろうなぁというアルバム。聴かないと、というよりも接して肌で感じないと損するよ、このアルバム「The North Star Grassman and the Ravens」は♪



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フレ
Posted byフレ

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