Lunatica - New Shores

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 ヨーロッパのサウンドとアメリカのサウンドではもちろん大きく異なるものだが、ここ最近の新譜をジャンル無用国籍無用で聴いているとこれもまた面白くて、やっぱりヨーロッパのバンドの方が大らかというのか美の追究というのか、そういうゆとりの部分ってので音楽を楽しんでいるという感じがするんだけどアメリカ系のはどこかもっと退廃的で内に籠もっているっていうのか、自分達だけの楽しみ的なのが多いのかな、と。普通ちょっと逆の印象なんだろうけど、全般的にはそんな感じ。オープンなヨーロッパと周りの見えていないアメリカ、ってか。

New Shores フェイブルス・アンド・ドリームス

 スイスから彗星の如く出てきたルナティカというバンドの4枚目となる新作「New Shores」だが、これまでのファンタジックで掴み所のない印象からちょっとメジャー路線的に進出か?ジャケットがこれまでとは大きく異なり、実態を持つものに変わった…?いや、どこか抽象的なイメージだけのジャケットだったのがなんとなく自分達を主張するようなイメージになってきたじゃない、これ。まぁ、前から掴み所のないバンドではあったけど、悪くないという印象もあったのでちょっと前にリリースされたのを聴いてみた。

 うん、簡単に言えば女性ボーカル版メロディックヘヴィメタルってトコですか。かと云ってそれほど金属的な音でもなく、そこがヨーロッパの成せるワザだろう。大らかで清らかに美しく、ドラマティックにゆったりと展開していくサウンド。アンドレア姫の歌声は特筆すべき程ではないけれど、しっかりとルナティカと云うバンドの看板になっている。アルバム全体を聴いてて気になるのはドラムかな。あまり気にする事無いけど左チャンネルから飛び出してくるハイハットの音が目立つ。特徴的かもしれないけど自分的にはちと邪魔。まぁ、曲の話じゃないが。

 しかし基本的には心地良く快適な清涼メタルサウンドで、これもまたゴシックメタルという部類には本来属さない世界。嬢メタルという世界ではあるが。壮大な雰囲気を楽しみ、且つ歌声が気になる人にはお勧めだが、別に聴かなければいけない価値があるほどのものでもないのも事実…。


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フレ
Posted byフレ

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