Queensryche - American Soldier


「アメリカン・ソルジャー」…12作目の作品らしい。そしてボーカルのジェフ・テイトが編み出したコンセプトアルバムってことで、兵士のインタビューをそのまま作品にしたらしいが、まぁ、正直云ってダイレクトに英語分かる訳じゃないから歌詞の中味そのものと作品は割と別物で聴いている自分的にはどちらでも良いお話。そういう背景であればやはり悲痛な叫びや思い入れの強い歌い方、楽曲にしても重くなる事は必須で、明るく楽しもうアメリカンロック、ってはならないだろう、というのは分かる。いや、ほんの冗談。
どうやらここ最近のクイーンズライクの評判があまりよろしくなく、過去の遺産と名作を生み出した故にファンに過度な期待をさせてしまっているようなところから批判が多いっぽい。う~ん、分かるけどね。ただ、この「アメリカン・ソルジャー」という作品を聴いてみて、過去に思い入れの全く無い自分的にはこの作品、よくできてるなぁ~と思ったのが素直な感想。確かに重いしメタル的かと云われれば多分違うな、って答えるけど、ポリシー持ったロックバンドの音だろって思う。歌詞に重きを置いているからか、楽曲による派手な構成や展開は多くは無いようだ。それでも緻密に練られたアレンジと音世界が凄いし、コーラスワークにしても見事にセリフや配役も分けて展開しているし。
ただ、やっぱり深みと面白さが足りないから何度も聴く作品にはならないと思う。でも、軽い音が多いアメリカではこういう問題提起は必要でしょ。あ、そんな事も無いか…、ダークでデス系ならアメリカもいっぱいあるもんな…。でもメジャーでこれだけ問題を提起できるって凄い事でしょ。まぁ、音楽的にはそりゃファンのニーズは満たせないかもしれないが、スタンスはしっかりしてるってのは伝わってくる。
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