Phil Lynott - Solo In Soho
2 Comments

ゲイリー・ムーアが失踪してしまったシン・リジィは当時ツアーを行っており、その頃色々なサポートを得ていた友人のミッジ・ユーロ(ウルトラボックス)にヘルプを頼んで日本を含むツアーを無事こなし、全くどうなる事かと云うような状況下、スノーウィ・ホワイトに参加してもらうまでには多少時間が掛かったようだ。このヘンの時系列的なのが気になったので調べてしまった…。
1979年9月にゲイリー・ムーア失踪、そのままミッジ・ユーロにツアーギタリストとして依頼。10月以降にはフィル・リノットの初のソロアルバムとなる「Solo in Soho」のレコーディングセッション。これがまたシン・リジィのメンツはもちろん実に多彩なゲスト陣を迎えた作品だ。1980年の4月から「Chinatown」のレコーディングだったらしい。
ってことは、録音開始はソロアルバム「Solo in Soho」が先だったけど、もちろんシン・リジィのことも忘れていたワケじゃなくてメンバーが見つかり次第速攻で活動開始って形にしたんだな、と。アルバムリリースで云えばソロアルバム「Solo in Soho」が1980年9月のリリースでシン・リジィの「Chinatown」が1980年10月ってことだからまぁ微妙なタイミングだな…。もっとも音楽性がかなり異なるのでそれはそれで良いのだろうけどさ。
そんなことでフィル・リノットの悩ましい時期に録音されたアルバム「Solo in Soho」をついでに…。一言で言うとねぇ…、ソフトで優しいアルバム。シン・リジィでのあの毒々しいハードさは無くて、シン・リジィの最初期にフォークでやっていた頃に近い感覚で、歌い方も思い切りメロウだったり、ドラマを演じているかのような感じでもある。大体歪んだギターは入ってないし。
参加している布陣はもちろんシン・リジィの面々にミッジ・ユーロ、マーク・ノップラーやゲイリー・ムーア、スノーウィ・ホワイトも参加してるからこっちが先で、そのままシン・リジィに参加させてしまったのかもしれん。などなどの面々だけど、あんまりゲスト色は強くなくて…と云うか強いけど歌中心に聴いてしまうアルバム作りになってるから気にならないっつうか…、いや、多分聴いてないだけだ。しかしそれでもゲイリー・ムーアがギターを弾きまくる「Jamaican Rum」は素晴らしい。
しかしミッジ・ユーロとフィル・リノットってのはよく分からん…。もっともこの人の場合不思議な関係が多いから何も言えない…、ジョニー・サンダースの「So Alone」に参加してたりするし…。そしてこのアルバム「Solo in Soho」は、ソフトなフィルが出ているからと云ってもあのメロディセンスは健在で「King's Call」や「Girls」は良いねぇ。売れたらしい「Yellow Pearl」はちょっとミッジ・ユーロの個性が出すぎていて聴き辛いが…、こういうのってデヴィッド・ボウイ的な音だなぁ…とか思ったり。
- 関連記事
-
- Thin Lizzy - Thin Lizzy
- Phil Lynott - Solo In Soho
- Thin Lizzy - Chinatown