Dead Boys - We Have Come for Your Children

2 Comments
 アメリカのパンクの歴史ってのはちと不思議でして、発祥を問われると大体がヴェルヴェット・アンダーグラウンドにそのルーツの源を求めることが多いのだが、一方ではMC5というガレージバンドに進むこともある。ニューヨークパンクというジャンルが前者で一般的なパンクは後者の血が脈々と根付いているというようなところだろうか?ラモーンズやパティ・スミス、テレビジョンなどはやはりニューヨークパンクの類に属するいわるい知的でアートなパンク。しかしMC5から流れてきた衝動的なバンドという意味では途中が結構抜けているような感じだ。ニューヨークドールズは割と特異な世界を放っていたので、直接的に今のパンクと呼ばれる源流とは切り離した方が良いしね。

We Have Come for Your Children Young Loud and Snotty

 77年にデビューしたオハイオ出身のデッド・ボーイズはジョニー・ラモーンの声掛けがあったことからその流れに属する類に近いので、Bad Religeion以降のハードコアパンクとは音的にはあまりリンクしないが、パンクを語る上では非常に重要な、そして才能のあるバンドだったことをメモっておきたいんだよね。ファーストアルバム「Young Loud and Snotty」は結構ラフに出来上がっていて、時代の流れを感じるパンク的なアルバムなんだけど、翌年にリリースされたセカンドアルバム「We Have Come for Your Children」はそのイメージを一新してくれるくらいにかっこよくて切ない、アメリカとはあまり感じられないシュールな雰囲気を持つ作品だ。後にハノイ・ロックスのマイケル・モンローやガンズのアクセル・ローズが影響を公言していたが、確かに彼等は相当エッセンスを自分達に取り込んでいるね。スティーヴ・ベイダースという奇才が在籍したデッド・ボーイズに注目を。ちなみにこの人、80年代にはThe Lords of the New Churchのフロントマンとして復活しているので知っている人も多いと思うけど、その元のバンドね。

 それで「We Have Come for Your Children」を聴いてみるとだ、基本ロックンロール的でニューヨークドールズらしいかっこよいシャープでソリッドでビートの聴いたロックが次から次へと出てくるし、ストーンズの「Tell Me」なんかもカバーしてるけど、実に自分達らしいアレンジに仕上がっていてかっちょよい。こういうサウンドってなかなかアメリカでは出てこないので、珍しい人だよ、多分。キャッチーさもしっかりと持ち合わせていて、そして最後の「Ain't It Fun」ってのがこれまた泣かせる曲でね。ガンズがカバーしてたけど、それよりももちろん悲愴感があって良い。他の曲と比べるとちょっと浮いている気もするけど(笑)。

 割と後世に与えた影響も大きいバンドだと思うけど、あまり真似できているバンドは見当たらないからやはり売りにくい音なんだろうか?せいぜいハノイ・ロックスくらいかね、こういう音は。



関連記事
フレ
Posted byフレ

Comments 2

There are no comments yet.
LA MOSCA  

スティーヴ・ベイタース、大好きです!
MC5や、ドールズもですが、俺の印象だとイギーの影響を感じますね。
でも、「AIN’T IT FUN」や、「DETENTION HOME」に顕著なように、なきのメロディーがあったりするトコが独特ですよね。
こういうカンジは、その後のThe Lords of the New Churchにも引き継がれてますよね。
うん、ハノイは継承してますよね、このバンド。
マイケル・モンロー、ジョニサンとベイターが一時、ルーム・シェアしてたって話も聞いたことありました。
住みたくないよね、一緒に(笑)

俺も以前、ベイターの記事を書いたので良かったらどーぞ。

http://lamosca.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/post-8152.html

2009/04/30 (Thu) 19:52 | EDIT | REPLY |   
フレ  
>LA MOSCAさん

傍若無人ぶりは正にイギー譲り!んでメロはしっかりしてるからちょっと不思議なパンクでしたね。ハノイもしっかり継承しているし。そうそう、そんな大物三人がルームシェアするって凄いよね。オンナとかどうしたんだろ?なんて(笑)。

2009/05/04 (Mon) 09:50 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply